Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

仕事

ボヘミアンラプソディー

機内で見た映画は4本.時間的にはこの倍くらい観られるが,きっちり休むことも私は大事にしているので4本がmax. 今回,デルタ航空は邦画が少ないと感じたものの,映画観に飛行機乗っているわけでもないのでちょうど良いボリューム感だった. ・ボヘミアンラ…

ケープタウン雑感

・国際学会のため,ケープタウンへ.ルートは,所要時間が最短という理由で羽田から香港ーヨハネスブルク経由.2回乗り継ぎは,学生時代に行った南米旅行以来で体がボロボロになるかと思ったが,今回そうでもなかった.機内の快適度は確実に上がっているよう…

ノリタケミュージアム

東海方面でお仕事.ついでに,ずっと行ってみたかった名古屋のノリタケミュージアムに.仕事のプロジェクトが一緒で,少しだけ雑談したノリタケの研究員さんからおススメされていたので,ずっとチェックしていた. 見学コースから,企画展示からじっくり見て…

Q&A About Current Research on Hexavalent Chromium

American Chemistry Council のホームページ. 六価クロムに関する最新研究をまとめたもの.なかなかよくまとまっていて便利.日本もこういう情報発信の仕方はあり得る. 六価クロムwww.americanchemistry.comUS EPAと連携が強いみたいだけど,こんなページ…

食品のリスク評価がリスク論っぽくないわけ

「期限切れ食品がもたらす健康リスク」などと作文してみたけど、どうもピンと来ない。 おそらく、確率論的な話が可能な微生物ですら、特定の菌でないと量と影響の関係(dose-response curve)が得られないから。一般細菌数に対する○○の影響とかになるとお手…

学会で考えたこと

「何かあったら保険でカバー」は,リスク削減の目標と枠組みの中でどこまで正当化されるのか? 国が対応すべきものと,個人が対応すべきものの境界,ベストな線はどこにある?言い換えれば,パターナリズムはどこまでOKなの? UKの姿勢は,大人な対応でちょ…

安全とは受け入れられないリスクがないこと

のはずだが,反例を見つけた. インドは,日本人の私からすると安全であるとはとても思えないけど,受け入れられないリスクはないと思える. これってどういうこと!? インドでの安全基準と日本での安全基準(もちろん,ワタクシ基準)が違っていて,ここで…

化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会

許容濃度、管理濃度、など労働環境の安全確保手段にはいろんな基準値があるが、評価値という考え方は結構新しい。基準値を作ってしまうと誰も守れないので、対策の優先順位をつけるやり方。MOEの小さいものから対策する方法と似ている。平成23年度 第4回…

風評被害は防げるか

日経ビジネスオンライン:風評被害は「リテラシー」では防げない http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110721/221584/ … 「まず行うべきは、十分な調査をしたうえで、一次データを客観的な数字として公表していくこと。」

実名ブログ

ここ数年来の懸案であった実名ブログを,連休中に整備した.今のお馬鹿な匿名ブログからはリンク貼らないので,管理人の本名と「研究雑記帳」をキーワードにして検索してみてください(そんな奇特な人はいないとはおもうけど).

有害大気汚染質:「クロム及びその化合物」が優先取組物質に格上げ

備忘録としてメモ. 有害性と(諸外国の)基準値の超過頻度の両方を加味しての格上げ.以下は議事録からの抜粋. 追加の根拠となる基準値につきましては、(中略)ニュージーランドの基準値の10分の1を超える濃度ということで選定させていただいているとい…

有害大気汚染質:「ヒ素及びその化合物」に指針値が設定

中央環境審議会答申「今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(第九次答申)」,昨年10月に出されたのに今頃チェック.「ヒ素及びその化合物」に指針値6ng/m3が設定された!年平均値が指針値を超える測定地点は全国で5箇所(平成20年度.データはこち…

放射性物質の農作物移行に関して追記[MOGRAというモデルがあるけど,どうして使わないの?]

Amanoさんという方が出しておられるこの論文は,すごく面白いと思う.放射性物質の大気中濃度をSPEEDIで予測して,マルチメディアモデルMOGRAに入力して,土壌中濃度,作物中濃度,河川水中濃度が予測できるらしい.今回の原発事故には,パラメータの整備が…

農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行係数を農水省が公表

朝日新聞で記事を見た.移行係数を仕事で使っているのでメモ. プレスリリースはこちら. 別添にはがっかり.根拠文献が書いていないし,「気候が日本の気候に近い地域で実施されたほ場試験」という表現も微妙だ.「1論文に記載された1個のデータを転記」も…

原子炉事故のリスク評価 in 1960

今日は仕事関係で用があり,過去のはてなブックマークを見返していた.そうしたら,数年前にクリップした情報の中に↓の記事を発見したので取り急ぎ紹介〜〜〜.(当時は切羽詰っていて,いろんなリスク評価書を見つけても読む暇なかったのでうっちゃってあっ…

色々相談される(放射線の影響とリスクについて)

takehiko-i-hayashiさんのエントリに触発されて私も書いてみた.お書きになっているとおり,誰かに聞いてほしい「不安な人々」って少なからず存在する!って最近激しく思うから. 面白いのは,情報をよく取り入れて”勉強している”人ほど不安が大きい(かもし…

追記:野菜は洗浄してから測定,がセオリーらしい

再度検索.今回の場合,食衛法の枠で処理するから下記のような曝露シナリオを考えて,洗ってから測定するらしい(Sekizuka様,ご指摘ありがとうございました).厚労省の出した「留意事項」より↓ 当該指標値は、調理され食事に供される形のものに適用される…

食品中の放射能測定はどのように行われたか(野菜について)

測定試料のホウレンソウは洗浄されたのか,ちょっと気になったので食安委のメルマガから読める資料のなかから探した.いろいろまとめてる時間がないので,備忘録がわりのメモ. 今回は,以下の「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」により測定された…

年度末

目下の懸案は,再来週にBangkokで行われる国際ワークショップの講演準備.今さらながら「リスク評価の基礎」とかのテキストを見て重要事項確認している始末.単語も英語の有名テキストをひっくり返して確認している始末.ああ,われながら情けなや. パワポ…

米国EPAが飲用水中の六価クロムの詳細なモニタリングを推奨

1/11付けのプレスリリース.EPAのページはこちら. 環境EIC様が概要を訳してくれたので,感謝して↓に転記. アメリカ環境保護庁(EPA)は飲用水中の六価クロムについて、含有量のモニタリングやサンプリング方法を改良する方法を示す手引きを水道事業者向け…

食品安全委員会メルマガコラムより

水銀がらみの話.米国人の魚の食べて良い頻度が日本と違うことについて「日本とはやや違うようです。」「(日本の)食品安全委員会の評価結果を教えてあげたいですね。」どういう意味で教えてあげたいんだろう?食生活が違えば食品の摂取量基準は違って当た…

DGT conference

なんだかんだで,環境中(主として土壌)の重金属について化学種を知らねばなるまい,という気分.お金も何とか工面して実測だ!ということで,今ホットな手法と思われるDiffusive gradient in thin film (DGT)法について調べている. で, DGT conference 2…

1,4−ジオキサンをほかの物質に代替する必要は,本当にあるのか

1,4−ジオキサンの環境基準が設定されたことをうけて,その排水基準の設定や特別管理産業廃棄物への指定について,中央環境審議会排水規制等専門委員会で審議されている.取り上げられた理由は, ・これまでに公共用水域や地下水における基準超過実績がある …

動物実験代替法としての組織培養モデル

標記の件に関して、酒井康行先生(東大生産研)の講演を拝聴する機会に恵まれた。 組織培養モデルが研究されている背景は、動物実験の縮小という世間の要求が一つ。一方、動物実験ではブラックボックス的要素が大きすぎて毒性発現メカニズムの解析が難しい、…

日本でもこういう情報がほしい

米国CDC:Fourth National Report on Human Exposure to Environmental Chemicals(PDFはこちら) 言うなれば化学物質の個人曝露量の分布データ集.地味な仕事だけど重要.データの充実している物質とそうでない物質が丸わかりなのもよい.こういう資料があ…

JECFAがCdの耐容摂取量を1カ月当たりの量として設定するように変更.

元記事はここ.いままでは1週間当たりの量(PTWI,Wはweek)として7 μg/kg body weightが設定されていたが,それを取りやめ,PTMI(Mはmonth)として25 μg/kg body weightを設定した.理由は,半減期が長いため. 本当はPTLI(Lはlifetime)とするのがカドミ…

地球温暖化対策の比較

1週間のうちに,研究所内で地球温暖化対策Aと対策Bに関する講演を聴く機会に恵まれた.乱暴にまとめると,両者は地球温暖化対策に関して正反対のスタンスで研究をしていると考えてよい.(ありがたい,うちの研究所.こういうのが居ながらにして聞けるんで…

井戸水の六価クロム・続報

佐賀県.元記事はこちら.前報はこちら. 井戸水だけで生活ってリスクが高そうだ.だって,六価クロムの問題以前に浄水処理していないんでしょ?安いからか,美味しいからか.それでもいろんな水を飲んだ方がよいということだ. 六価クロム検出民家の近隣2…

VOC抑制対策で模擬実験システム開発へ――環境省

環境新聞社の記事(こちら)[2010/01/27]より 金属部品などの洗浄工程で洗浄剤から排出される揮発性有機化合物(VOC)の発生抑制を目指し、環境省は、冷却水の調節やガス回収装置の設置などといった抑制対策の効果や経済性をシミュレーションできるシス…

国民栄養調査をリスク評価に使うときの注意

食品経由のリスク評価には,個別の食品の摂取量データを使わなければならないが,注意しなければならないと思ったことの覚書.これは何年か前,オランダの研究者と議論したとき気がついた.主題は2次元のモンテカルロシミュレーションだったのだが. オラン…