Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

映画

耳をすませば

平川雄一朗=監督、2022年日本(松竹) 松坂桃李、清野菜名、内田理央ジブリアニメの中で一番好きな作品で、ストーリーは悪くない。ということで応援したいのだが、なんか消化不良気味だ。 中学時代の回想シーンの役者さん(ほぼ子役)の演技はイメージ通り…

日本のいちばん長い日

岡本喜八=監督、1967年日本(東宝) 三船敏郎、笠智衆、志村喬、宮口精二 面白くて面白くて瞬きもせずに鑑賞。長い尺だったが、一瞬たりとも目が離せなかった。脚本=橋本忍で、黒澤映画の常連。この方、天才的だね。 あと、画面が強く、黒かった。全般的に…

愛情萬歳

ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)=監督、1994年台湾 1980-90年代の台湾映画は、香港映画とも中国映画とも異なる魅力があって、機会あれば劇場で鑑賞するようにしている。 蔡明亮監督のは初めて。不思議な作品で緊張感があって結構面白かった。台詞が全然ない。…

バナナ・パラダイス

ワン・トン(王童)=監督、1989年台湾 戒厳令解除されたあとの台湾映画。秘めたものがパワーを伴って弾け出てくる感じ。作風が、自由すぎる。 ハチャメチャだが、よく考えると恐ろしい話だ。にも関わらず、悲壮感が驚くほどないのは不思議なところ。 共産党…

恋恋風塵

ホウ・シャオシェン(侯孝賢)=監督、1987年台湾 あらすじはこちら 1960年代末。山村で幼いころから常に一緒に育てられた幼馴染の少年アワンと少女アフン。 アワンは成績優秀だったが家が貧しく、家計を助けるために、台北に出て働きながら夜間学校に通って…

この空の花 長岡花火物語

大林宣彦=監督、2012年日本 松雪泰子、髙嶋政宏、柄本明、笹野高史 豪華キャスト。大林監督の妄想全開。しかし!さすがにこれはとっ散らかりすぎてる。時系列行ったり来たりし過ぎで、情報量も多すぎる。もうちょっと整理してくれ、という感じ。 あと、長岡…

好きでも嫌いなあまのじゃく

柴山智隆=監督、2024年日本(スタジオコロリド) 小野賢章(声)、富田美憂(声)、日髙のり子(声) 米沢ほか、山形県内を舞台にしたアニメ。キャラクターデザインが好き。 地元の地理を知っている身としては、移動経路に?マークがいっぱい。ロードムービ…

悪は存在しない

濱口竜介=監督、2023年日本 大美賀均、西川玲今までの作品よりはずっとわかりやすい。だからかもしれないが、今までの濱口監督作品の中では、一番ワクワクしなかった。 濱口映画の真骨頂と言える、車の中での会話。緊張感、ドキュメンタリー感は面白い。他…

Everything Everywhere All at Once

ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート=監督、2022年米国 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、略してエブエブ!!ようやく観た。 しかし忙しい映画だったー!情報量が多すぎて頭が混乱する。そして話が全然わからない(良い意味…

親密さ

濱口竜介=監督、2012年日本 佐藤亮、平野鈴 観てよかった。「ドライブ・マイ・カー」と並ぶか、それ以上に好きかも。225分と長いものの、全く退屈しない。緊張感の中に、脳が汗をかく気持ちよさがある。 ストーリーは非常にドキュメンタリーチック。でもあ…

みんな大好きウォン・カーウァイ

4Kリマスタリングが花盛りということで、ウォン・カーウァイ作品も例外ではない。下高井戸シネマで「いますぐ抱きしめたい」「恋する惑星」の4Kレストア版を鑑賞。 このどちらも1998年頃に観ている。この頃、私の体の中の85%はウォン・カーウァイでできて…

すずめの戸締り

新海誠=監督、 日本2022年 ようやく鑑賞。 空もビュンビュン飛ぶし、水の描写は筆舌に尽くしがたいくらい綺麗なのだが、キャラクター造形とテーマは、やっぱり私好みではないな、と思う。 新海作品は、言の葉の庭が一番好き。何も起こらないのが好き。

青春

2023年/フランス=ルクセンブルク=オランダ/215分/字幕:磯尚太郎/配給:ムヴィオラ 監督:ワン・ビン 撮影:前田佳孝、シャン・シャオホイ、ソン・ヤン、リウ・シェンホイ、ディン・ビーハン、ワン・ビン 公式サイトの映画紹介から。 上海を中心に大河・長江の下…

パプリカ

今敏=監督、2006年日本(マッドハウス) 林原めぐみ(声)、江守徹(声)、堀勝之祐(声)、古谷徹(声)、大塚明夫(声) なるほど~。面白いよりむしろ「勉強になる」。東京ゴッドファーザーズの後の作品。監督の妄想癖が全開していて、とっつきにくい感…

劇場版ハイキュー!! ごみ捨て場の決戦

満仲勧=監督、2024年日本 村瀬歩(声)、石川界人(声)、日野聡(声)、入野自由(声) 今回は狐爪研磨くんが主役。ひゃっほう! ごみ捨て場の決戦、というだけあって烏野と音駒のメンバーが中心。私の大好きな影山くんはあまり出てこなかったけど、ヨシ!

ゴジラ-1.0

山崎貢=監督、2023年日本(東宝) 神木隆之介、浜辺美波、佐々木蔵之介 ゴジラ映画を映画館で観たのは初めてかもしれない。とても面白かった。 CGかどうかなんて全く気にならなくて違和感ゼロ。ド迫力なこともあって、ただひたすらに映画の中に入り込んでい…

PERFECT DAYS

ヴィム・ヴェンダース=監督、2023年日本、ドイツ合作 役所広司、柄本時生、田中泯、中野有紗、アオイヤマダ、石川さゆり、三浦友和、長井短、甲本雅裕 キャストが豪華。 今のところ2024年のマイベスト。 キーワードはKOMOREBI(こもれび)、ヴィム・ヴェン…

千年女優

今敏=監督、 2001年日本(マッドハウス) 早逝した今監督。「東京ゴッドファーザーズ」があまりにも好きで、作品が劇場でかかるというので楽しみに観に行ったところ。 まず、タイトルのロゴが良い。作画も、分かりやすい。キャラがはっきり立つ顔の造形で、…

カラオケ行こ!

山下敦弘=監督、2023年日本 綾野剛、齋藤潤 脚本は野木亜紀子。 青春映画の山下敦弘さんが監督というので(「リンダリンダリンダ」が良かった)、原作全く知らずに観に行く。 中学生・岡聡実くん(合唱部部長)役の齋藤潤さん、めちゃくちゃ良かった、本当…

きっと、またあえる

ニテーシュ・ティワーリー=監督、2019年インド スシャント・シン・ラージプート、シュラッダー・カプール、バルン・シャッルマ 「きっと、うまくいく 3 idiots」「ダンガル きっとつよくなる」のような、アーミル・カーンpresentsの映画と勘違いしてNetflix…

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

アーロン・ホーバス、 マイケル・イェレニック=監督、2023年日本、アメリカ(Universal) そうか、イタリア系移民の、ブルックリンの話なのか。マリオとルイージという名前で気づくべきだったが、これはウエストサイド物語(違)。 マリオブラザーズもスー…

こんにちは、母さん

山田洋次=監督、2023年日本(松竹) 吉永小百合、大泉洋、宮藤官九郎、永野芽郁、YOU、寺尾聰 原作は永井愛。山田洋次が90過ぎても映画を作っているのは、本当に凄い。一番好きなのは「学校」シリーズだが、脆弱な者への眼差しが一貫している。この映画もス…

ア・フュー・グッドメン

ロブ・ライナー=監督、1992年米国(Columbia系、Castle Rock) トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、デミ・ムーア、ケヴィン・ベーコン、キーファー・サザーランド 「さらば冬のかもめ」といい、米軍ものは面白いね。 トム・クルーズがひたすら若い。私…

658km、陽子の旅

熊切和嘉=監督、2022年日本 菊地凛子、竹原ピストル、黒沢あすか、風吹ジュン、オダギリジョー、浜野謙太 最初つまらなくて、辛いだけだった。菊地凛子演じる陽子が感じ悪くて、アラフォーに失礼では?という感じだった。しかし!後半◎。青森弁の語りがひた…

ヴィレッジ

藤井道人=監督、2023年日本 横浜流星、黒木華、古田新太、中村獅童 「新聞記者」の藤井道人監督作品だから、面白いかと思って観たが、辛い映画。これは興行的には厳しいのでは。。。 流血シーンが多いのと、村の生活の息苦しさの2点で辛い。田舎に対するリ…

星の王子 ニューヨークへ行く

ジョン・ランディス=監督、1988年米国 エディ・マーフィ ご都合主義なストーリーだし、グローバルサウス国蔑視の視点もあるので(ちびくろさんぼとか、南の島のハメハメハ大王みたいなノリ)、21世紀には作れない映画かな、と思うが、分かりやすくて兎に…

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~

武内 英樹=監督、2023年日本 GACKT、二階堂ふみ、片岡愛之助、藤原紀香、川崎麻世、くっきー! 安定のおバカぶり。前回より小ネタになっているのも安定で良い。関西は知らないネタが多いが、ノリだけでOKです。 神戸市長の藤原紀香が良かった。川崎麻世(京…

福田村事件

森達也=監督、2023年日本 井浦新、田中麗奈、永山瑛太、柄本明、東出昌大、コムアイ、木竜麻生、ピエール瀧、水道橋博士、カトウシンスケ、杉田雷麟 ついに森達也が本気を出してきた。「シモヤマ・ケース」で自分を盛り上げてから観たからか、森さん大好き…

アナログ

タカハタ秀太=監督、2023年日本 二宮和也、波留、桐谷健太、浜野謙太、リリー・フランキー ニノって演技上手いねー!対照的なのが波留、演技指導があれなのかもしんないけどバイオリンの弾き方。爆笑してしまった。なんなのあれ、ボーイングは私の方が上手…

眠る男

小栗康平=監督、1995年日本 役所広司、クリスティン・ハキム、安聖基さ~て、これも観たくて観たくて劇場でかかるのをずっと待っていた。 群馬県が全面出資をしている。しかし、観光ビデオではない、この点が、まだまだ豊かだった日本の自治体の底力を感じ…