Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

映画

逆転のトライアングル

リューベン・オストルンド=監督、2022年スウェーデン・ドイツ・フランス・イギリス チャールビ・ディーン、ハリス・ディキンソン ちょっと消化不良。テーマ詰め込みすぎでは? しかし、こんなのが欧州で人気なんだね。人を疑う、信じるかの、極限状態での駆…

コンパートメントNo.6

ユホ・クオスマネン=監督、 2019年フィンランド・ロシア・エストニア・ドイツ セイディ・ハーラ、ユーリー・ボリソフ 1990年代のモスクワ。フィンランドからの留学生ラウラは恋人と一緒に世界最北端駅ムルマンスクのペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く予定…

さらば冬のかもめ

ハル・アシュビー=監督、1973年米国 ジャック・ニコルソン、ランディ・クエイド、オーティス・ヤング 海軍士官バダスキーとマルホールは、窃盗で8年の刑を宣告された若い水兵メドウズの護送任務に着く。旅をするうち、3人の間には奇妙な友情が芽生えていく…

瀬々敬久=監督、2020年日本(TBS) 菅田将暉、小松菜奈、成田凌、二階堂ふみ、倍賞美津子、榮倉奈々 中島みゆきが好きなので、あと、主演のお二人が結婚するきっかけとなった、ということもあり、なんとなくNetflixで。 美瑛の風景は結構面白いものの、TV…

ニュー・シネマ・パラダイス(完全版)

G.トルナトーレ=監督、1988年イタリア・フランス(クリスタルディ・フィルム) J.ペラン、フィリップ・ノワレ この映画、好きすぎて、短縮版(インターナショナル版)と完全オリジナル版(以下、完全版)を、映画館で合計5回くらい観ているのであるが、…

走れ!走れ 走れメロス

折口慎一郎=監督、2022年日本(ドキュメンタリー) 亀尾佳宏、曽田昇吾、常松博樹、石飛圭佑、佐藤隆聖 高校演劇で、泣けないことがあろうか。まったく初心者で演劇に目覚め、どんどん上手くなっていく。役者の個性を活かした顧問の先生の演出も指導も見事…

パルプ・フィクション

クエンティン・タランティーノ=監督、1994年米国、 ジョン・トラボルタ、ユマ・サーマン、サミュエル・ジャクソン、ブルース・ウィリス一度は履修したいタランティーノ。これ、私が学生の頃大流行だった。 最初は全く意味がわからないぶつ切りエピソードが…

RRR

S・S・ラージャマウリ=監督、2022年インド(テルグ語) 正直、バーフバリのほうが面白かったかも。大英帝国のインド支配がひどいのはわかるが今のイギリス人が見たら怒り出すかも。と思ってネットを検索してみたらそうでもない。イギリス人も面白がってい…

女醫絹代先生

野村浩将=監督、1937年日本(松竹大船) 田中絹代、佐分利信、大山健二 こういうのがやはり松竹映画だよね。オープニングとエンディングの両方で靴が壊れる。それもヒロインとヒーロー両方の。また、「懸想する」という言葉遣いも抜群に奥ゆかしい。 田中絹…

さかなのこ

沖田修一=監督、2022年日本 のん、柳楽優弥、磯村勇斗、夏帆 さかなクンは男性で、演じたのんは女性。でも、問題はそこじゃなくて。冒頭で「男女関係ない」と潔い言い切りが気持ちよかった。意外なところでダイバーシティ&インクルージョン。 カブトガニの…

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

ヴィム・ヴェンダース=監督、1999年ドイツ・フランス・アメリカ・キューバ ライ・クーダー、イブライム・フェレール、ルーベン・ゴンザレス、コンパイ・セグンド 25年ぶり2回め。音楽の臨場感を求めて、是非劇場で鑑賞したかった作品。 当時、南米から帰っ…

あゝ野麦峠

山本薩夫=監督、1979年 大竹しのぶ、地井武男、原田美枝子、古手川祐子、三國連太郎 こういう映画が独立系映画会社で作成されていたのは、やはりこの時代、業界全体として力があったということか。 冒頭から切ない雪中行軍で恐ろしさが暗示される。「だちか…

のだめカンタービレ 最終楽章

武内英樹=監督、2009年日本(東宝) 上野樹里、玉木宏、瑛太、ベッキー、竹中直人 AmazonPrimeで無料だったので前編後編をイッキ見。山響の飯森さんの話を聞いていたのでいつか観ようとチェックしていたもの。 のだめが成長したこと、千秋先輩がひたすらカ…

川っペリムコリッタ

荻上直子=監督、2021年日本 松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆 訳あり青年を演じる松山ケンイチがかっこよかった。隣人の田中が、毎日ご飯を食べに来るのだが、持参するおかずの種類がどんどん充実してきて最後は目刺し、美味しそうだった。 …

東京五人男

齋藤寅次郎=監督、1945年日本(東宝) 古川緑波、横山エンタツ、花菱アチャコ、柳家権太楼、石田一松 これは面白かった。終戦の年、物資がない時代によくこの映画作ったものだ。 セットもないから全面ロケ、これが東京の焼け野原をはじめ、克明な記録となっ…

歌へ!太陽

阿部豊=監督、1945年日本(東宝)榎本健一、轟夕起子、灰田勝彦 エノケンのミュージカル。ストーリーはシンプルだし役者の台詞棒読みだが、とにかく希望があって、アハハと笑える。 これ、1945年だよ。映画の文法は戦前に確立していたことに気づかされる。 …

ドライビングMissデイジー

ブルース・ベレスフォード=監督、1989年米国 モーガン・フリーマン、ジェシカ・タンディ 48年、夏。長年勤めた教職を退いた未亡人のデイジー(ジェシカ・タンディ)は、ある日運転中に危うく事故を起こしかけ、母の身を案じた息子のブーリー(ダン・エイク…

フラッシュダンス

ジョン・バダム=監督、1983年米国(Paramount) ジェニファー・ビールス、マイケル・ヌーリー 私が小学生の時話題になった映画。大ヒットしたのを記憶しているが、当時はあまり興味がなく、観ていない。 タイトルだけは覚えていて、気になってはいたので、…

家族を想うとき

ケン・ローチ=監督、2019年イギリス、フランス、ベルギー合作 クリス・ヒッチェン、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター ケン・ローチ、ワタクシ史上3作目。ずっと観たかったがようやっと鑑賞。 原題は「Sorry we miss you」、宅配…

アイ・アム・まきもと

水田伸生=監督、2022年日本 阿部サダヲ、満島ひかり、宮沢りえ、宇崎竜童、國村隼、でんでん

モガディシュ 脱出までの14日間

リュ・スンワン=監督、2021年韓国(LOTTE Entertainment) キム・ユンソク、チョ・インソン、ホ・ジュノ、ク・ギョファン モガディシオとおぼえていた、古い人間のワタクシ。イタリア語風の発音らしい。アフリカの角、ソマリアの位置くらいは知っていたが、…

オール・ザット・ジャズ

ボブ・フォッシー=監督、1979年米国(20世紀フォックス) ロイ・シャイダー、ジェシカ・ラング ブロードウェイの振付師が主人公。こいつがクズ中のクズ。タバコ吸いすぎ、酒飲み放題でやりたい放題、こんな男が死にゆく話。 「なんでこんな映画がカンヌで賞…

サタデー・ナイト・フィーバー

ジョン・バダム=監督、1977年米国 ジョン・トラボルタ ずっとずっと観たくて、目黒シネマまで観に行った。 これは、思ってたんと違う(笑)。トニー(ジョン・トラボルタ)が実はあんまり踊ってない。ダンスは添え物で、実はロマンチックラブコメだったとい…

ボイリング・ポイント 沸騰

フィリップ・バランティーニ=監督、2021年イギリス スティーヴン・グレアム、ヴィネット・ロビンソン あらすじは eiga.com ロンドンの高級レストランを舞台に、オーナーシェフのスリリングなある一夜を、全編90分ワンショットで捉えた人間ドラマ。一年で最…

ベイビー・ブローカー

是枝裕和=監督、2022年韓国(CJ Entertainment) ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン、イ・ジュヨン 話も面白かったけど、「この人どこかで観たことある!」という見知った顔の俳優さんが一杯で面白かった。「リンダ・リンダ・リンダ…

ドンバス

セルゲイ・ロズニツァ=監督、2018年ドイツ、ウクライナ、フランス、オランダ、ルーマニア合作 タマラ・ヤツェンコ これは、今観るべき!!本当によくできたフェイク・ドキュメンタリー。ドキュメンタリーとついつい錯覚してしまう。よく考えるとこんなこと…

男はつらいよ

山田洋次=監督、1969年日本(松竹) 渥美清、倍賞千恵子、光本幸子、志村喬 博とさくらが結婚するシーンがあると聞いたので観たくなって、まさかの第一作目を観てしまった。 博の父(志村喬)の演技が、非常に良い。良すぎる。そして、「諏訪飃一郎」誰も読…

男はつらいよ 花も嵐も寅次郎

山田洋次=監督、1982年日本(松竹) 渥美清、倍賞千恵子、田中裕子、沢田研二 ふとしたきっかけで、この映画のポスターを見たらなんと、谷津遊園の観覧車がデカデカと。ということで見ることにした。 沢田研二が何たるかっこよさ。あまりにも二枚目すぎるこ…

憂鬱之島Blue Island

チャン・ジーウン=監督、2022年香港 時代革命よりもわかりにくかった。 インタビューを受けた若い世代の多くの人が「裁判の判決待ち」「収監中(要するに投獄)」と答える。こんなに簡単かつ大量に「犯罪者」が生み出されているのは違和感しかなかった。自由…

時代革命

キウィ・チョウ=監督、2021年香港(ドキュメンタリー) 出演者のクレジットは「香港人」。 東京渋谷のユーロスペースにて。不便な時間帯だったのに、7割の客の入り。このドキュメンタリーは、香港では上映できない。代わりに日本で、自分の目でしっかりと観…