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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

東京五人男

齋藤寅次郎=監督、1945年日本(東宝
古川緑波横山エンタツ花菱アチャコ柳家権太楼、石田一松
これは面白かった。終戦の年、物資がない時代によくこの映画作ったものだ。
セットもないから全面ロケ、これが東京の焼け野原をはじめ、克明な記録となっている。
特に面白かったのは路面電車で、日比谷行きの市電がぎゅう詰め。降車ベルが紐を引っ張る式で、50年後のインドと同じ仕組みなのは笑った。
農家は威張りまくり、成金社長も威張りまくり。
庶民の味方、配給所が生活協同組合に変身してしまうあたり戦後の民主主義の空気、この高揚感。あー新しい時代が来たんだなとみんな思ったことだろうな。