Netflix限定配信のドラマやドキュメンタリーを映画リストに加えていいのかわからないのでこちらに。
「科学者とジェンダー Picture of Scientist」
女性研究者コミュニティで話題になっていた。観ていて辛い場面あり。
90年代は、米国MITですらも女性が少数派で生きづらさを感じていた。あれから30年か。日本は米国の30年遅れなのか。
本作品に出てきたDavid Marchant博士のことは全く知らなった。彼がセクハラで公職追放されたことは米国では結構有名みたいで、Wikipediaでも”David R. Marchant is an American glacial geologist known for his repeated harassment of female colleagues.”とあった。
私は、それに比べると大変幸せな博士課程時代を過ごせた、女性は少なかったけれど。常識人が多い研究室だった、それは偶然だったのだろうか。そうでないと信じたい。まともな研究室もたくさんあるということも伝えたい。ただ、こういうことを書くと、「自分は苦労した」という女性から反論が来るんだよな。。。根が深い。
博士課程進学ウエルカムだよ!というメッセージを伝えたいのに、声を大きくできないこの構図、モヤモヤする。PhDを持っていると憧れの職業に就ける、かつ博士課程は修行だが楽しい、メッセージはそれだけなのに。
「ザ・ホワイトタイガー」
ラミン・バーラニ=監督、
格差など検索していた時に一部コミュニティで話題になっていたため観てみた。正直、後味は良くないなぁ。
インドのラクスマンガールという小さな村。貧富の差が激しく、いまだに年貢を村長に納める慣習?が残る。
主人公はバルラム・ハルワイ。この苗字は菓子職人カーストらしい。
バルラムが運転手として奉職する先の主人、アショクは米国帰り。だからと言ってみんな優秀というわけではない。確かに。インド人数が多いからいろんな人がいる。
その妻ピンキーを演じるのがプリヤンカ・チョプラ(ちょっと太ったなあ、、、と思ってしまった)。
インドの鉄道駅の描写が結構多い。お金持ちは運転手つきの車で移動し、貧乏な人は鉄道移動。デリー駅のプラットホーム、駅名表示でデリー発ジャンム行きの列車があった(ジャンム行きをネットで調べてみたところ、ほとんどが夜行列車、デリーから最速で8時間かかることがわかった。うわー!)。
こういう映画を見て、いつも微妙な気持ちになるのは、「スラムドッグ$ミリオネア」もそうだったけれど「貧困ポルノ」、貧困を興味本位で覗き見しているような気分になるからだ。知ることは大事だけど、知りっぱなしで行動に移さないと申し訳ない気持ちになるということ。
「梨泰院クラス」
私の感覚が古いせいか、このドラマはそんなに面白くなかった。ヒロインのチョ・イソに最後まで入り込めなかった。復讐劇という設定が昭和っぽくて、私の中で飽きがきているのか。ドラマに求めるのはリアリティよりファンタジーなのかも(「愛の不時着」参照)。
「大豆田とわ子と三人の元夫」
面白かった。しかし、圧倒的に面白かったわけではない。元夫たち三人を愛でるドラマだとしたら100点満点なのだが。
間抜けで噛み合わない、しかし説教臭い人生訓のようなセリフが多く、ファンタジーなのかリアリティなのかどっちかにしてくれ、と思うことが何回かあって、その時は興ざめした。とわ子の頑張っている姿は多くの女性たちを勇気づけるかもしれない、しかし、私にはちょっと合わなかった。私自身が、それだけ自由な生活を送っているということなのだろう。
かごめととわ子の小学生時代のシーン、母つき子ととわ子の回想シーンなどは長く感じた。あと「まー」さんのシーン。真意というか深いところまではあの描写で表現できていなかった気がする。私の読み取り方が浅いのかな。風吹ジュンはとっても品があり、色気あって良かったけれども。
元夫たち三人は、みな良かった。
東京03・角田が面白いのは予想できた。「鹿太郎さんは、色気があって」、本当だと思う。しつこくてめんどくさくて調子よくて、とわ子への愛情ダダ洩れ。そんな不器用男がライバルへの嫉妬と牽制を容赦なく表に出す様子はサイコーの一言。
意外にも岡田将生の演じる中村慎森の私的評価が後半うなぎのぼり。なんだろうな、冷たくてめんどくさいんだけど、顔も見たくないんだけど、「誰よりも君のこと思ってる」と素直な一言。それだけですべて許せると思ってしまった。
私の好みはやっぱり松田龍平。言葉数少なで得をしている。表情の変化に乏しいのに、目がアップになると情報量がとたんに多くなる役者が限りなく好き。演技も上手い。「オーガニックなモテ男」は良く言われ過ぎだけど、とにかく立ち位置がかっこよすぎてズルい。
そんな3人がわちゃわちゃ絡むのが、良かった。たぶん嵐のファンの心理に近いと思う(←何)。