内田樹=著、文春文庫
愛国心について、とか、隣国と仲良くすることについての考えを述べたエッセイが多かったかな。国家レベルじゃなくて、自分の友だちレベルでの交流が、最後には解決の道を開く。日韓も結局そうだったと。本当に同意する。中国本土と台湾も、そういう交流が進んで早く仲良くなってほしい、私も心からそう願う一人である。
「さよなら、アメリカ」より。
内田さんは「今、アメリカが世界の超大国である時代が終わりつつある」、とし、その理由は白人たちが子どもを産まなくなり「移民たちが多産」だから、とする。
彼ら(ヒスパニック、エイジアン)がメイフラワー号的なエートスとフロンティア・スピリットを継承するとは私は思わない。
なに、この潔い言い切り!カッコ良すぎ。
ちょっと、内田さんの言いたいことからは逸れるけど、これは世界的なことなのかも。シドニー行っても思ったもの。ああ、大英帝国のスピリットははるか遠くになりにけりって。Caucasianは鳴りを潜め、ここは上海?デリー?というアジアな、でも、もっともっと雑多な感じ。シンガポールには行ったことないけど、多分、シンガポール的なんだと思うよ、あの光景は。