Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

「食品ロス」とは?

いつも混同するので覚書。
1)「食品廃棄物」食品ロスのほか、魚や肉の骨など、食べられない部分を含む(2,550万トン;2017年)
2)「食品ロス」本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のこと(食品廃棄物のうちの612万トン;2017年)
「食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針」(令和2年3月閣議決定
http://www.nposfss.com/data/forum20_resume01.pdf
「食品ロス」以外の食品廃棄物に関しては、削減推進の動きはない、という事実を改めて認識。食品って、そもそも歩留まりが悪いものなんだよね。

1)の事業系・家庭系の比率
1a:事業系食品廃棄物等(1,767万トン)
1b:家庭系食品廃棄物等(783万トン)

2)の事業系・家庭系の比率
2a:事業系:規格外品、返品、売れ残り、食べ残し(328万トン)
2b:食べ残し、過剰除去、直接廃棄(284万トン)

この中でリサイクルが容易なのは1a(事業系)のはず。1bは家庭でコンポスト化ができない限り、再資源化は難しそう。
食品って、食卓を一歩出ると、水平リサイクル(食品から食品へ)が基本的にできない。食品をリサイクルしていきつく先は、バイオガス(ごみ)発電、コンポスト。基本はごみ処理と一緒のルートということは覚えておいてもよさそう。

食品ロス削減と、食のリスク削減はトレードオフの関係にあり、個人的には注目している。
しかし、雪印不二家の消費期限切れ食材使用の問題は、トレードオフの関係で語られない気がするんだが、なぜか。
食品ロス削減はアッピールされても、好き嫌いの問題や、リメイクの手間や、腐る寸前のものを再加工して食べることの食中毒リスク、等々が同時に語られないのは、なぜか。