Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

わたしは、ダニエル・ブレイク

ケン・ローチ=監督,2017年 英・仏・ベルギー合作
デイヴ・ジョーンズ
今,自分の中でケン・ローチブームが来ている。20年以上前,母が「大地と自由」「ケス」を観て大絶賛していた。私はその時ふ~んとしか思わなかったけど,当時の母の年齢に近づき,ケン・ローチ監督の映画を片っ端から観てみようかという気になっている。
ということで,ホントは「ケス」が観たいが,近所のレンタルDVDで借りられたこれを見てみた。そうね,是枝裕和テイストだね(こっちの方が本家)。
「尊厳失ったら終わりだ」どんなにわがままな人間でも,その人らしく生きる権利がある。頭では分かっているけどこれが難しい。
フードバンクのシーンが,戦時中みたいで,本当に現代のイギリスかと目を疑った。ミールクーポン(要するに配給票)をもった人の列,列。
主人公が,配給で受け取る生活用品をためつすがめつ選んでいく。食料は加工食品だけじゃなくて野菜なんかもある。シャンプーや石鹸もあるが「生理用品は寄付が少なくて。」えっこれ全部寄付なの?
そして,空腹に耐えられずフードバンクの倉庫でその場で缶を開けて手づかみで食べちゃうんだよね。涙出たよ。