Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

ラガーン

アシュトーシュ・ゴーワリケール=監督,制作:アーミル・カーン,2001年インド
めっちゃ面白い!!
アーミル・カーンって,きっとスポコンものが好きなんだね.クリケットのチームを作るときに,一人一人仲間を増やしていく(まるでプリキュア).説得と友情,インド映画にもこういうのあるんだなぁ.この設定は2001年当時としてはかなり新しかったのではないだろうか.
ラガーンは,ヒンディー語で「年貢」という意味.
舞台は19世紀末,ヴィクトリア朝時代のイギリス領インド帝国(たぶん,デカン高原パンジャーブのどっちか,って言ってた).その地は,イギリスとインドの王様(領主)が半々で治めていて,農民は当然,年貢を両者に払わなければならない.その年は干ばつで全然作物が取れない.イギリス将校が悪い奴で,王様を侮辱するような無理難題を吹っ掛け,その無理難題を聞き入れなければ年貢を前年の倍にすると.それは困った,と農民.直談判に出た.将校は「クリケットで農民チームが私たち(イギリス人チーム)に勝ったら3年間年貢なし,その代わりに負けたら年貢2倍」という条件を出した.これはズルい!なぜなら農民たちはクリケットのルールを知らない,そもそもやったことがないからだ.イギリス将校たちはインドに来て(暇なもんだから)毎日クリケット三昧なのにー!アーミル・カーン率いる農民チームは,イギリス将校の妹の手助けを得つつ,仲間との友情・信頼をキーワードにクリケットの練習に励む.最後はどちらが勝つのか?
お約束すぎるストーリーだが,めっちゃ面白かった.まず,クリケットのルールを知らなくても楽しめたことが良かった(ルールはだんだんわかってくるから大丈夫).将校の妹が最初全然ヒンディー語喋れないという設定だったのに1週間くらいで急にうまくなっているとか.一人一人仲間を増やしていくプロセスも興味深くて,それぞれ捕球の名手,送球の名手,走塁の名手など,秀でている才能があって!最後にはアンタッチャブルを仲間に入れるんだが,案の定反対意見が根強い,どうやって皆を説得するかとか.そして裏切り者(スパイ)が密告,しかし最後には和解し…とかもう少年ジャンプの世界だ!でもなんだかんだでアーミル・カーンがモテモテとか(笑).
この映画,220分と長いのでダンスシーンでは適宜トイレに行ったり,自分も歌ったりして,余裕をもって楽しみましょう!ってところです.