今週はshort week,建国記念の日があるからだなあ,と思ってカレンダーを見たら出産関係のトラブルで入院していた2年前をふっと思い出した.
妊娠9ヶ月で軽い前期破水.破水というとドバーッと温かい水が出るようなイメージだが,私のはそうでなくて,寝ている間だけチョロっと.水っぽいおりものが下着に付く感じ.経産婦なので,これでも異常であることはピンときた.しかし,なんとかなるんじゃない?と思ってソロリソロリと新幹線で山形に移動した.翌日,出産予定の病院へ妊婦検診に行った.
夫に送ってもらう車中でかかってたCDが映画「おくりびと」のサントラ.外は吹雪で視界は数メートル.私は夫に「子どもたちをお願いね」と言った.まあ,私の留守中お願いね,という意味だったけど,もしもってことがあるし・・そんな考えもチラリとよぎったから.普段冗談ばかりの夫も,なんだか神妙だった.
病院についたら,予め電話で症状を話してあったからかもしれないけど,車椅子が用意されて「歩かないでください!」と受付に怒られてしまった.先生に診てもらったら「はい,入院です」.あれよあれよという間に立派な病人になってしまった,あの驚きは今も忘れない.人は簡単に病人になれるものだねぇ.
翌日またつくばに戻るつもりで来ていたから,仕事の引継ぎとか何もしてなかった.「え!困るんですけど」と思わず言ってしまって先生に雷を落とされた私も世間知らずだったな.
結局,その病院から大学病院に転院することになり,移動のため救急車も乗った.家から山を一つ越えたところにある,転院先のY大附属病院は,雪道では車で1時間弱かかる.そこを夫は毎日見舞いに来てくれた,子どもたち二人と一緒に.
私はお腹張り止めの点滴で気分が悪くて食欲もなくて1日1回は吐いてたような生活だったが,夫も子どもたちも私を励ましてくれた.とくにまだ赤ちゃんっぽさが残る,3歳になったばかりの長男は無邪気で可愛かった.お別れするときは毎回,もう会えないかもしれないと思って涙が出た.
2/15の明け方に出産するまでの1週間,そんな感情の浮き沈みとの戦いだった.
結局次女も無事産まれてどこも悪くなくて,結果オーライだったんだけどね.あの時のことを思い出すとちょっと胸が痛くなる.(顛末記はこちら).