Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

過剰なルールは

最近読んだ文章から考えたこと.囲みは引用だが,若干改変してある.

事故が発生するたびに対応策を追加しているので,ルールが複雑になりすぎ,ルールの変更に現場が追い付かなくなる

厄介なのは,自分の会社で起きた事故ではなくて,同業他社の事故事例を見て,このくらいまで目配りが必要であろう,と広く解釈して厳し目のルールを作っちゃうこと.したがって,「この手順を守ってちゃんとやってますアピール」的な仕事が増えて不毛すぎる.仕事の効率が如実に下がる.さらに,

ルールを尊重すると業務が動かなくなるので,必然的に,現場ではルールが尊重されなくなる

これが一番怖い.ルールを少しずつ破っていることが日常になると,本当に危ないこととそうでないこと,同じように少しずつルールを破ってしまう風土となる.ずっとその組織でやって来た人は「一番破っちゃいけないルールはなにか」,勘どころを知っているが,これを新人に説明するのはものすごく難しい.難しいと,誰だってこんなことで時間とりたくないから,「とりあえずやってみて失敗してみて」,となる.始末書くらいで済めば良いけど,サラリーマンにとって始末書とか十分ショックだし,巻き込む人も増えるので傷口も大きくなるんだよな・・・