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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

産科医療補償制度:対象拡大の根拠

子どもを33週で産みそうになってしまい,34週0日まで持たせた経験のある母として,捨て置けない話題.うちの場合,週数的に脳性麻痺は関係なかったんだけど.

産科医療補償制度の変更については,NHKニュースより..

出産時の事故で重い脳性まひになった子どもを対象に補償金が支払われる制度「産科医療補償制度」について、厚生労働省医療保険部会は、来年から補償の対象を拡大し、原則、妊娠32週以上で生まれた体重1400グラム以上の子どもとすることを決めました。

産科医療補償制度は、出産時の事故で重い脳性まひになった、妊娠33週以上で生まれた体重2000グラム以上の子どもを対象に、3000万円の補償金が支払われる制度です。
20日に開かれた厚生労働省医療保険部会では、制度を運営する日本医療機能評価機構が、補償の対象範囲を現状より広げて、原則、妊娠31週以上で生まれた体重1400グラム以上の子どもとする見直し案を示しました。
しかし、一部の委員から「根拠になるデータが少ない」などの反対意見が出たことから、対象を原則、妊娠32週以上とし、体重については案のとおり1400グラム以上とすることでまとまりました。
これにより、補償を受けられる子どもは現在より推計で90人余り増えて、最大719人になる見通しです。
新しい条件での実施は来年1月からの予定です。
一方、この制度を巡っては、年間120億円から140億円に上る余剰金があり、それを妊婦が一時的に支払う掛け金に充てるよう見直しが進められていて、1人当たりの掛け金は現在の3万円から減額される方向で、今後議論されます。

「一部の委員から「根拠になるデータが少ない」などの反対意見」についてはこちら.岩本康志委員.
この委員が根拠にした資料が「「在胎週数別脳性麻痺発生率の統計的分析」に対する生物統計家としての意見」.大橋氏,吉村氏,柳川氏と3人共尊敬している先生だったのでびっくり!
「有意差が出ないこと」と「差がないこと」の混同による誤用の例.