Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

おくりびと

納棺師役の主人公が本木雅弘さん.彼は「シコふんじゃった。」から注目していたけど,と〜〜てもカッコイイ役者さんに成長した.目線から指先まで完璧(ウットリ).もちろん納棺の儀が持つ,そもそもの美しさもある.マヌケ振りと静謐さが相前後するのもよかった.
山崎努もおいしい役.
余貴美子も怪しくてよかった.
広末涼子は,う〜ん.
山形県・庄内の風景(秋〜冬〜春)も味わい深い.食べ物も美味しそう.山,水,田,海と何でも揃う庄内,のびのび生きられそうだ(そういうところを舞台にして,人の死を扱う映画というのも面白い).きわめて個人的な感想となるが,庄内地方の民家の中をじっくりと見られてすごく良かった.母の実家(新潟県燕市,昭和ヒトケタの築)と空気感がすごく似ている.きっと,湿度が近いのだろう.
葬儀のシーンは切なくて,特に50代以下の人のお葬式のシーンでは全て泣いてしまった.もちろん,美しい旅立ちではあったのだけれど.
ちなみに,チェロを日光の下で弾くのはあまりよくないよ.