Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

マニラ雑感

3泊4日でマニラに行ってきた(出張).初めての国である.
フィリピンは,今,東南アジアで最も経済の伸びが大きい国らしい.きちんと調べたわけではないが複数の友人が口を揃えてそう言った.
私も横着してマニラの前情報はほとんどなし(調べる余裕なし)で空港に降り立った.お恥ずかしながら20年前の「スモーキー・マウンテン」のイメージしかなかった.それが大間違い.ニノイ・アキノ国際空港の第3ターミナルは成田空港のミニ版みたいな感じだし,クリスマスシーズンだったせいか電飾はアメリカかと思ったし,物乞いはほとんどいない.街のいろんなところが割と秩序だっていて,例えて言うなら”ほとんどクアラルンプール”.フィリピンの豊かさレベルはマレーシアに急速に近づいているな,と.
もちろん,スラムはある.川沿いにトタン屋根とトタン塀でにわかにこしらえた家々が連なり,洗濯物が実に上手にかかっている,しかし家の周りはゴミだらけ,といういわゆるスラム.しかし,明らかに地区が限られているのだ.豊かになるということは無茶苦茶感(もっと上品に言うと混沌)が減っていく,ということなのかもしれない.
そしてもちろん,道路にゴミが落ちているとか,コンクリートの壁のすすけ具合とか,ありえないくらいの渋滞とか,その渋滞のあいだを実に器用に物売りが練り歩くとかは,いい具合に東南アジア.でも,それはインド(2004年)とはぜんぜん違って秩序だっている.(ちなみに,iPhoneは全然見かけなかった.ショートメールが打てるNOKIAの携帯がポピュラーだった.通信網の太さが先進国と違うのかもしない.)
都市はシステムであり生き物だなあ・・・そういうエネルギーが感じられる街が私はやっぱり好きだ,と再確認.

さて,食事は・・・経験もそんなにないが,アジアの割りにはあまり好みではないな.とにかく味が単調.肉主体,かつ甘く味付けてあるか揚げてあるかなので飽きる,と言わざるをえない.もちろん焼きうどんのような日本人好みの食感,ナンプラーの複雑な旨みとかあってヨーロッパより好きだけど,野菜がなくて食感のバリエーションがない.たまたま出た食事がそのようなものばかりだったせいかもしれないが.
いや,こんなことを書くと罰が当たるかもしれない.実は,今回すべての食事を訪問先の人々におごってもらったので食事は1円も自腹で払っていないのだorz.フィリピンの人々のホスピタリティはすごいです.(それどころか,国内交通費もタクシー,ハイヤーとか全て向こう持ち.払わせてくれなかった.使ったお金はおみやげ以外だとインターネット接続料と水で600円くらい.これは数々の海外出張の中で最低ランクの出費額である.ああ,すごい借りを作った気分)

全てのミッションを終了して,マニラで働いている後輩にFacebook経由で連絡し,今回一緒に出張していたMさんと3人で飲み.後輩と行政について熱く語り満足.