Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

つっこみ力

パオロ・マッツァリーノ (著), ちくま新書 645

あまりにも軽いので,まるでうどんをツルツル飲み込むように読めてしまった.所要時間2時間.漫才か漫画だよ,これは.著者も漫談だと言っているし.あ,漫談って,残念ながら頭に残ることって殆どない.読後感がすっきり爽快!なだけ.そういう意味ではストレス溜まっているときに読むのがオススメ.

でも社会学って面白そう,ホント,アヤシイ学問だなあ.人間丸ごと見るのだから結論なんてない.どんな統計データを使ってもある一面しか表現できない(=何も言ってないのと同じ)という学問であるとか,データのを自分の都合のいいようにこじつければ自論は「データに裏打ちされて」示されるわけだから,必然的に信憑性が上がる,とか.つっこみどころが分かって,かなり勉強になったぞ.私も少しオトナになった.

この著者,社会学者から相当煙たがられててもおかしくないけど,実際どう思われているんだろうか?上に書いたように社会学者は「懐が広い」から,こういう意見を言う人に対しても寛大なのかも(笑).