ホウ・シャオシェン(侯孝賢)=監督、1998年台湾・日本
トニー・レオン、羽田美智子、カリーナ・ラウ
画面が暗くて、眠かったー!が、退屈だったのではなく、耽美的な雰囲気に呑まれてウトウトという感覚が近い。4Kデジタルリマスター版だから、相当見やすかったが、それでもけむに巻かれたように眠かった。自宅だったら確実に寝ていた。
女同士の確執、遊郭の主人としての独立、そしてアヘン。清の時代、大きな遊郭での女の生きざまよ。
女たちが、新人もベテランも全員美しい。花様年華+成瀬巳喜男。
トニー・レオンが演じた役人の煮え切らなさに代表されるように、男たちはずるい。転勤で次の地に行ったら、これまでの女関係は全部切ってしまえばよいと。
それに対して体を張って生きる女たちの強いこと。この点でも成瀬巳喜男に似ている。
アヘンを吸うための小道具ほか、19世紀の遊郭の調度を良く再現してある。残念ながら明るさが足りなくて細部をよく観察できなかったのだけれど。