Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

夜空に星のあるように

ケン・ローチ=監督、1967年英国
キャロル・ホワイト、テレンス・スタンプ
原題:Poor Cow
新宿武蔵野館でチラシを見て、これは行かねばー!ということでケン・ローチ
音楽がドノ・ヴァン、スピッツの田村さんが好きなんだよなー、という点でもチェック。
良かった。1960年代のロンドンの労働者階級の家。ハッキリ言ってヒドイ、人間の住むところじゃない。台所(水場)が共同。大気の汚染も相当で遠くが見えない。洗濯物を外に竿を出して干すのがまるで香港のよう。
主人公たちの(犯罪を重ねながら)つましく、ささやかな幸せをかみしめながら生きる様子もさることながら、時折挿入される市井の人々の表情がこれまた良い。パブの老若男女。ビール飲んで良くしゃべる。発音が訛っていて、[ei]が[ai]になる、いわゆるcooknie。市場のシーンで映る7歳くらいの男の子がタバコを吸っている。リアルリアルリアル!
1960年代のイギリスはもっと重厚で落ち着いていて豊かなイメージがあったから、ちょっとショック。
一方、束の間だが豊かになった主人公は郊外の田園都市にある、庭付き一戸建てで生活する。この家の健康的で明るいこと。
テレンス・スタンプが歌うドノ・ヴァンも、味があって。キャロル・ホワイト演じる若いシングル・マザーを見ていて、幸せを祈らずにはいられない。