Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

オリンピア―ナチスの森で

沢木耕太郎=著,集英社1998年刊行
電子書籍のチケットが余っていたので,久しぶりに沢木さんの無駄のない文章を読みたくなって購入.
別にワールドカップだから,というわけではないけれど,不意にスポーツもの.1936年のベルリンオリンピックが主題である.それを記録映画にした監督,レニ=リーフェンシュタールのインタビューや当時の記録をもとに,アスリートたちを人として描く.
筆致は本当に無駄がなくて淡々としている.なのに無味乾燥じゃなくて温かい.清潔な温かさ.スポーツの世界って淡々とした表現と相性がいいのかもしれないが,わからない.とにかく沢木さんの文章がカッコいいことだけは確かだ.
「民族の祭典」は学生の時に観た,けど眠くなった記憶が・・・