Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

読書記録

読んでないわけではないが、記録が追い付かずそのままになっている。自分の記録力が弱くて泣けてくる。書き始めるとひたすら書いてしまうのだが。

「なぜ日本人は、最悪の事態を想定できないのか―新・言霊論」(祥伝社新書) 井沢 元彦=著
筑波大のK先生が、原子力災害など災害一般と言霊の関係に言及していて。ところが千葉大のK先生もとある講演の中で言霊に言及していて。リスク論、リスク的考え方が日本でなぜ広がらないのか、結局は言霊(忌み言葉を口に出すとその通りになるという信仰)がポイントなのか?!と驚愕して読んだ本。

「マチズモを削り取れ」(集英社)武田 砂鉄=著
マチズモ=男性優位社会。最初から下駄をはいていることに気が付かない男は要注意。マジョリティは自分がマジョリティであることに気が付かない。男女共同参画分野で、いま最もホットでラジカルな武田砂鉄。「わざわざ考え込んでみたい」という文章が大好きすぎる。

紋切型社会 (新潮文庫) 武田 砂鉄=著
分かりやすさには気をつけろ!

「蜜柑」「藪の中」筑摩日本文学全集 芥川龍之介 より
某読書会の課題。いやー面白かった。特に蜜柑。前半の芥川の鼻持ちならない、貧乏人を見下すような筆致が一転、後半で花が咲いたようにカラフルになるところ。プロの書き手ってこういうものだと感動。

言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか」 東京大学出版会 川添 愛=著
川添さんは同い年。ネタが古いところが、そして全部わかってしまったところが(同世代なもので)花丸。
「UP」連載時に、須藤靖先生がツッコミを入れていた様子が、これまた克明に描かれていて面白い。須藤先生まで大好きになってしまった一冊。

「ふだん使いの言語学」新潮選書 川添 愛=著
著者は言語学を専門としていないとおっしゃっていて、そしてキャリアに幾たびもの逡巡があり。他人事とは思えなかった。同い年だし。
これを読んでから自分の各日本語のチェックポイントが明確になって、大感謝。めっちゃ普段から活用してます。