吉川 肇子=著,福村出版
リスク認知の基本的な所が日本語でまとまっている本,として購入.この本は15年ほど前の出版だが,この分野あまり進んでないのかな?3.11以降よく耳にした一般論は,すべてここからの引用みたいに感じた(ヒューリスティックスや思い込みなのかも知れないが).
これも絶版&入手に苦労.日本の出版界は,こんな感じで大事な本が次々と絶版になっていると見た.こういう本を電子書籍化すれば良いのにねえ.
Starr(1985)は,原子力の例をあげて,その社会的受容は,リスク管理が十分に信頼できる(reliable)と人々が安心できれば達成されると述べている.事故の確率を減らすことだけでは,社会的受容は達成されないのである.しかし往々にして,専門家は事故の確率が減っていることを強調して社会的受容を得ようとする.ここに両者のギャップがある.(P.156)