Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

運命の人

久しぶりにハマったTVドラマ.第一回目をちらりと見て,これは!と思って(まずい!生活破壊される!)という感情と闘いながらやっぱり最終話まで舐めるように見た.
山崎豊子コンプリを一度は志した者にとって,TVで見るのは邪道だけれど,原作を読み始めるとそれこそ生活が破壊されるので,これでも精一杯の妥協(←意味不明w)だった.時は,1970年代初め,沖縄返還直前から始まる.このドラマのモチーフとなった沖縄米軍基地補償費に関連する密約事件のことも初めて知った.日本が”一流国”になるための踏み台として沖縄があったことは,改めて考えさせられた.
もう,全編通して泣きっぱなし.
新聞記者の男くさい働き方と友情に感銘を受けて涙涙.モックンはもちろんカッコ良かったけど,大森南朋さんがめちゃくちゃかっこ良かった(ナ○ツネは大森さんにお礼を言ったほうが良いですw).
そして,真木よう子の色気と怖さ.後半トチ狂ってたけど,他の女優さんではああはできない(声が低くて凄んでて,ホントに怖かった).真木よう子が陰ならば陽であるはずの松たか子も,笑顔の下に見せる怖さ.この女優たちのせいで,社会派のイメージが強かった山崎豊子作品が,なんつーか韓国ドラマみたいになってた.社会派昼メロ・・・.
最終話では意外などんでん返しで,舞台を沖縄に移して第II幕.主人公は死なないわけだけれど,また違った泣きのツボに入り・・・.最終話見ながら長男の体操着にゼッケンつけてたら,涙で針先が見えなくて全然進まなかったバカ母は私です.
まだ沖縄は行ったことがないので,現実をじっくりと見に行きたいと思った,ビーチや美ら海水族館だけじゃなくてね.
あと,セットもすごく良く出来ていた.テレビドラマにはもったいない贅沢な時代考証,国会の委員会開催の様子とか,それがTV中継されるテレビ受像機とか,70年代始めの新聞社のデスクの様子とか(みんなタバコ吸いまくり!!)弓成亮太の自宅とか(確かに,60年代後半からああいう建築や内装が流行ってた).セットをじっくり見直すためにもう一度見たいと思ったけど,今度こそ生活が破壊されるので,HDに録画したものは潔く全部消去した.あぁ〜.