Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

Lovers

映画三昧である。夫がインドから帰ってきたのをいいことに、即座に娘を押し付けてしまった。「母として失格」感もあるが、24時間が自分の思い通りに過ぎていくことはやっぱり楽だし、1週間くらいそうさせてもらっても罰は当たらないだろう。と思うと、まず初めにレンタルDVD屋に走った。
1本目は、2004年中国(普通話を皆しゃべっていたが、製作は香港なのではないか。最近の中国も複雑だ)「Lovers」
監督は張芸謀、出演は金城武アンディ・ラウと激しく私好みの男優たちなのである。金城くんは日本語は下手だが、広東語がいい感じで一時期相当ほれ込んだ。「恋する惑星」は人生を変えたと言っても過言でない。あの犬顔で甘い広東語(ただし今回は普通話。結構上手だ。台湾出身だから当然か?)。他には何もいらない。アンディ・ラウは、やはり王家衛監督の「いますぐ抱きしめたい」を観て一気にファンになった。40を越えた今でもカッコイイ。そぎ落とした美学が全身から伝わってくる。この2人を2時間たっぷり見られただけでもお得である。
CGは少林サッカーみたいだったが、「殺陣」がすごい(中国式拳闘の場合は殺陣といわないか)。あの美しいチャン・ツィイー章子怡)をそこまで飛ばさせるか!竹槍がそんなに高密度で突き刺さるか?中国人のやることはスケールが違う。ストーリーの強引さは御愛嬌としても豪華な映画だった。歴史のことは全然分からないが、9世紀、唐の警察の服装とか、遊郭の内装とか、いちいち細部まで見てしまった。チャン・ツィイーの素顔もとてもきれいで驚いた。ただ、たった3日で3年も想ってくれた男を捨て金城くんの方になびくなんて。アンディ・ラウの「添え物」感が少しかわいそう。ひどいぞチャン・ツィイー