Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

熱帯魚

チェン・ユーシュン=監督、 1995年台湾
というわけで、台湾にド嵌まりしている。
学生時代、チェックしていたけどお金がなくて見られなかったこの映画、ようやくスクリーンで鑑賞した。日本最終上映というから、義務を果たしてほっとした気分だ。
台湾ニューシネマとは大きくテイストが異なっている。現実味も切迫感もありゃしない。ファンタジーかもしれないが、その形容詞もなんとなく違う。ミステリーファンタジー(こんなジャンルがあるかわからないが)。
このポップな作りは「さかなのこ」を思い出させる。こっちが本家本元よね。メッセージとしては、「人生はこんなに自由でいとおしい」かな。なんか、泣けるんだよね。
私が台湾に行ったのは1999年秋のことになる。この映画も90年代半ばの嘉義台北の風景が切り取られていて、その空気感がひたすら懐かしいのだ。
「一秒先の彼女」でも出てきた嘉義の海は、監督が大好きなモチーフなのだろう。
主人公の男子が着ているTシャツが、日本推しな点も要チェック。サンリオのキャラクターで魚のやつ、そう、ハンギョドン!んもう30年ぶりくらいに見たよ、懐かしすぎる。