Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

オー・ブラザー!

ジョエル・コーエン=監督,2000年米国,英,仏合作
ジョージ・クルーニー
B級映画の会で観たのだが,全然B級映画じゃなかった.コーエン兄弟,という名前だけは知っていたが,もっと早く見ればよかったと思うくらい面白かった.
大恐慌時代のアメリカ.世が世なだけに,銀行強盗,ギャングなどの無法者たくさん.
主人公エヴェレットは囚人で,2人の仲間と脱獄して宝を探しに行くロードムービー
ミシシッピ州,まわりに何にもないのにラジオ局だけある,っていうのがいかにもアメリカで,そこでは目の見えないDJが一人,管理している.囚人3人組+急きょ一緒に旅することになった黒人のギタリストが,ここでレコード制作し,ラジオで流してもらったところ大ヒット,一躍人気が出てしまった.しかしKKKに黒人ギタリストはとらえられ,仲間の一人はなんとカエルに変身させられてしまった?!そして投獄されたことを機に離婚したエヴェレットの妻,果たしてヨリは戻せるのか?
意外にリアリズムというか,ハチャメチャではなかった.その時代の人の生活が丁寧に描かれていることに感心した.「ペーパー・ムーン」と時代も場所も,ロードムービーという点も似ている.ルーズベルト大統領が打ち出したテネシー川流域開発,モチーフになっているかな.工事に囚人が駆り出されているとか,町が水没するとか.