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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

大地の子(一)〜(四)

山崎豊子=著,文春文庫
ついに手を出してしまった.山崎豊子さんの作品はどれも中毒性があって,今すべての自由時間をこれ読むのに当てている(ついつい当ててしまう)状態.ほかに何もできないじゃんorz.
まず,終戦満州ソ連軍が進行してきて日本軍が満州開拓民を一斉に棄てたシーンで涙涙.生き延びるだけでも奇蹟だった.日本人に対する差別もすごい描写だったが・・・
私が小学生の頃,毎年ある時期になると新聞に「中国残留孤児の顔ぶれ」としてぶち抜き2ページくらい新聞紙面を使って,現在の写真,別れた当時の写真(ある人のみ)が紹介されていた.なんでだろうと思うことしきりで,なんでこんなページがあるの?とか,中国の人はどうして誰も彼も同じような服を着ているの?とか.そしてTVでよく観たシーン,対面できた家族がなんであんなに泣いてるのかよくわからなかった.
これらのことが全て実感としてつかめたよ,山崎豊子のリアリティあふれる筆致のおかげで.
文化大革命毛沢東の名の下,粛々と進むんだけど,なんつーか怖いなぁ.陸一心が無実の罪なのに労働改造所に送られる,なんて狂気の沙汰としか思えない.インテリ層の下放政策は聞いたことがあったけど,こんな極端な&大規模な計画が挫折することなく実行されているのって・・・みんな本当に毛沢東語録の読み合わせ会を実施してたんだろうか.
男臭さもこの作品の特徴だと思う.中国最大・最新鋭の製鉄所建設の描写にもよく現れていた(伏字が全然伏字になっていないのは笑った.新日鉄ってことはバレバレ).