Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

ドイツ家族旅行記6日目

8月3日(火)ヴィンタートゥール〜フランクフルト
今日は列車での移動日.ただしバーゼルからは新幹線ICEなので,ちょっとリッチな旅である.
噂に聞くコンパートメント(6人席)を4人で占領し,新幹線の食堂車でランチ.絵に描いたような幸せ家族(笑).夫は移動は好きでないみたいだけど,私はそういう旅が大好き.鉄道だと地上を少しずつ移動している感じが好きで、自分の中の地図が点から線になるのが気持ちいい.
明るいうちにフランクフルト着.フランクフルト中央駅は天井がドーム型だがガラス張りで,このデザインはDBの駅でよく見かけたから,昨今の流行りなのだろう.ポストモダンの教会風なんだけど,なんつーかスッキリしてなくて暑苦しいなあ,というのが東洋人の私から見た印象.
夫は駅前のツーリストビューローへ宿情報を仕入れに行った.子どもたちと待ってる間に,また長男が「おしっこ!」.さあ困った.スーツケースとリュックを抱えて,長男を抱っこして長女も走らせてトイレ行くか?しかも,トイレの場所がどこかこれから探さなくては.迷ったが,ここは8歳の長女に荷物番を頼み,その場にいてもらうことにした「いい?何があってもここを動いちゃだめだよ.誰に声かけられても返事しちゃだめだよ.ママは〇〇ちゃん(←長男)とトイレ行ってくるから.」と言い渡して.ほんとにひどい親だが,長女を信じてこうするしかなかった.やっとトイレに着いたら,ポケットに小銭を持っていると思ったらスイスフランで,ユーロだけでは足りなかった.わずか0.8ユーロなのに・・・.係りの人にはユーロでないとだめですといわれたので,通りがかった親切なご婦人に,ありったけのスイスフランの小銭を押しつけて(!)必要な額のユーロと取り替えてもらう.私「Do you have a chance to use Swizzerland Fran?」,ご婦人「No,・・・but its OK,'cause you are in hurry」平身低頭でお礼を申し上げたが,ほとんど押し売りだった.ここはフランクフルトだからスイスフランなんて使わないよね,反省.一人ぼっちで待たされていた長女のところに戻ると,無事に彼女はその場にいた.ホッと胸をなでおろした.
宿は駅から徒歩3分の安宿.夫は行き当たりばったりな感覚だけは優れており(インドで鍛えたようだ),安い割に快適なところを選ぶのがうまい.ファミリールームで65ユーロ,ユースホステルのような感じで世界中からバックパッカーの若者が集まってきていた.建物はお化けがでそうなくらい古いし,廊下の天井が高くて暗くて.部屋は明るいがお世辞にも綺麗とは言えないし,ベッドも薄いマットレスが敷いてあるだけだったけど,学生時代の貧乏旅行を思い出してそれほど不快ではなかった.
懸案は,溜まりに溜まった洗濯物.フロントで,近くにコインランドリーがあると聞き,異国でのコインランドリー初体験.大繁盛で順番待ちだったが,洗濯物が紛失することもなく,強力な乾燥機でよく乾き満足.
夕食は例によって中華料理(大人)とマクドナルド(子ども).世界中どこに行っても中華があるのがありがたい.子どもたちも旅に慣れてきて,いい子していることが増えたのでご褒美にまたアイスクリーム.旅行中5回目くらいか.実は日本のサーティーワンよりずっと安い.シングルで0.8ユーロ,ダブルで1ユーロから1.2ユーロ.乳製品は全て日本より安い.
唯一困ったことは,ヨーロッパはどこでもそうなのだろうけど,大きな鉄道駅の近くが治安のあまりよくないダウンタウンであること.フランクフルトの場合はブルーフィルム上映館やゲイ専門の社交場,日本でいう風俗店などが軒を連ねていた.ヨーロッパは,こういう街区ごとのカラーがほんとにハッキリしている.子どもは歩かせたくなかったが,まあ仕方がない.
明日はいよいよ飛行機で帰路につく.といっても行き先はクアラルンプール(笑).
宿泊:65ユーロ
食事:朝食:昨日スーパーで買ったパンと牛乳とサラダなど,昼食:30.3ユーロ(ICE食堂車),夕食+アイス:21.3ユーロ
交通:ヴィンタートゥールからフランクフルト(ICE料金含む)327フラン,バス7.1フラン
その他:トイレチップ2フラン,トイレチップ0.8ユーロ,コインランドリー5ユーロ.