Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

チャイルドシートについて考察

巷には「新生児から4歳まで長く使えます」という日本のメーカーのチャイルドシート(売価4,5万円)が溢れているが,実際この期間ずっと使っていた,という話は聞いたことがない.大抵は2歳くらいで「本人が嫌がるので乗せていない」という(私の友人知人の経験談より.ずっと良い子で乗っているって子も当然いるけど).これでは事故のとき危なすぎる.一方で,2年も使わずに4,5万円の買い物は,私は高価だと思う.高いものを買っておいて,また別なものを買い足すのも悔しいものだ.下の子が産まれるまでとっておくにしても,高級タイプは保管するにも場所を取る.
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二人育ててみて分かったのは,新生児から7ヶ月くらいは,赤ちゃんは意思表示しない(ので親の都合で好きに選べる)が,1歳を過ぎると本人の好みが出てくる,ということ.この点,日本のメーカー(特に高級で売り出している○ップリカとか)は本当にズルイ.2歳くらいで乗らなくなる子が多いことは当然知っているはずなのに,「4年間も使えます」と宣伝するのだから.
日本のメーカーは,「日本では,車は子どもにとって毎日乗るものではなく,レジャー=非日常.だから,非日常なら多少窮屈でイヤな空間でも我慢しろ」って思っているのではないか.ここがアメリカのメーカーと意識が大きく違うように思う.日本でも車がないと生活できない地域も多くあるし,電車やバスが充実している地域でも,子どもがいると,自家用車が使えれば楽になる親は多いだろう(実際,メーカーもそうやって車を買わせているわけだし).なのに,まだまだチャイルドシートが毎日の生活の必需品という意識が,売る側に薄いのは本当に納得いかない.例えば,「チャイルドシートを嫌がって泣く子どもにはどうすればよいですか」という質問に対し「お母さんが横でお気に入りのお菓子やおもちゃを与えてください」とかいうふざけた回答があって,かなり憤った.お父さんが運転している,という前提も納得いかないし(シングルマザーだったら?),毎日お菓子やおもちゃを与えられるか!って点も.
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というわけで,まとめ.私の提案(ってほど大袈裟ではないが・・)は,チャイルドシートは年齢にあった安いものを買い,発達に応じてマメに買い換えるのが,安全面でも精神衛生上も,子どものためにも一番いいということ.生まれた時点で赤ちゃんがどんな性格か,なんて予測できないものだから.上の子は4歳までに4種類,下の子は2歳までに3種類.我が家にはチャイルドシートが溢れているが,これらの投資は決して無駄ではなかったと感じている.長く使えるからという点で,ハイスペックの機種を買うのは大変危険です.乗らなかったら子どもの安全は決して守れません.