Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

水道水を飲もうキャンペーンin London

ロンドンのレストランで水を頼むと普通はミネラルウォーターが出てくるんだけど,これを水道水に変えよう,というキャンペーン.

この運動,どのくらいのポピュラリティーがあるのか私には判断できないし,掲載されている新聞”Evening Standard”がどれくらいメジャーなのかもわからないけど(もちろん「夕刊フジ」よりはずっとマトモな夕刊紙らしいぞ).

水道水を飲む理由は,なんとCO2排出削減のためだそうな.ひゃー!

Water on tap at every restaurant
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The campaign aims to slash the negative impact on the environment of bottled water. Britons drink three billion bottles every year, and half a billion are flown or shipped from overseas.
「このキャンペーンの狙いはミネラルウォーターの環境負荷に物申すこと.英国人は年間30億本のミネラルウォーターを飲むが,その1/6が海外から輸入されている」

Thames Water calculates that one litre of liquid from its taps accounts for 0.3 grammes of CO2, and costs about 0.097p a litre. A 750ml bottle of mineral water can have a carbon footprint 300 times higher, depending on where the liquid was shipped from.
「テムズ水道公社の試算では水道水1LあたりのCO2排出量は0.3 g.ミネラルウォーター1本(750mL)のカーボンフットプリントの1/300で済む(そのミネラルウォーターがどこから輸入されてくるかにもよるが)」
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Transporting bottled water in Britain is estimated to produce 33,200 tons of carbon dioxide emissions, equivalent to the annual energy use of 6,000 homes.
「ミネラルウォーターの輸入に伴うCO2排出量は3万トン強で,これは英国6,000世帯の年間エネルギー消費量に相当する」
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以上,Evening Standardの記事より引用.「」内は管理人の仮訳です.

英国の世帯数って2千万くらいだったかな,とか確認しないとCO2削減の効果については実感できないのだが,とにかく時代は変わったなあ.びっくりだ.

ちなみに,イギリスは紅茶の国=軟水=水道水をそのまま飲める国なので,衛生面さえクリアされていれば問題ないのだ.
(080604追記:すみません,上記の記述は正確ではありませんでした.紅茶の国=軟水とは限らないようですね.紅茶は硬水でも軟水でもそれぞれにおいしさがあるようです.参考サイト:TEA's BIBLE様
また,水道水をそのまま飲めるかどうかは個人の耐性の問題のようだ.でもキャンペーンで飲めるって宣伝しているんだから多くの人にとって飲めるものであることは事実なのでしょう.)
そして,健康リスクの面では水道水のほうが”より安全”なはず(ロンドンにおいても).この点からもよい話である.