Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

教育と愛国

斉加尚代=監督(ドキュメンタリー)、2022年日本
これも面白かった。最近はドキュメンタリーの方が心揺さぶられるものが多い気がする。
道徳の教材で、「愛国的でない」という理由から、パン屋さんが和菓子屋さんに差し変わったこと。バカなの?
学校教科書が2000年代に入って変質してきたこと(実際、まともな教科書会社が一つ倒産した)。
新しい教科書をつくる会。。。「私が歴史から学ぶこと?ありませんよ」と言い放ち、ちゃんとした人の定義は?と聞かれて「左翼ではないこと」と答える元東大教授(歴史学)はイッちゃってたな。単に耄碌しているだけかもしれない(80代後半にしてはエラくしっかりした人だったが)。やっぱりよくわからないのは「自虐史観に溢れる教科書で歴史を学ぶと、日本人としての誇りが持てない」というロジック。本当にそうだろうか。必ずそうなるとは限らないよ。いろいろ学ぶから、誇りを持って、明日はよりよくしようと考えるようになるのではないか。
それに引き換え牟田和恵先生の真っ当さ。従軍慰安婦問題を科研費で研究、えらくまともじゃねーか。なのに櫻井よしこに名指しで「捏造」と言われたため、名誉棄損で裁判を起こした。牟田先生、頑張れ。
平井美津子さんという中学校の歴史の先生。従軍慰安婦問題を授業で取り上げて、各方面から叩かれたけど、学校は「彼女の授業には何の問題もありません」ときっぱり回答したのが良かった。本当に良かった。