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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

日大闘争/続・日大闘争

日大全共斗映画班(ドキュメンタリー)、1968年/1969年

全共闘プロパガンダのための映画なのかもしれないが、逆に全共闘がなぜ求心力を失っていったかが克明に記録されている、という印象を受けた。
力強いのに何も意味を持たないアジ演説の数々。トロ文字の立看。「闘」が「斗」(または門がまえの中が「斗」)。字からして戦っている。郡山の日大工学部も立てこもりの「戦場」となったこと、全く知らなかった。
当時の神田神保町の街並みが非常に興味深い。日大講堂があまりに立派、このお金はどこから、と思わず勘繰りたくなる説得力があった。
とにかく、この映画を撮影した日大芸術学部の人たちに感謝。さすが芸術学部映画コースの方々だけあって、今見ても十分なクオリティーというか、ちゃんと映画として成り立っている。
国立映画アーカイブで鑑賞した。観客に全共闘世代も多く、そして若い人たちもいて、不思議な空間だった。