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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

フォン・ノイマンの哲学

高橋昌一郎=著、講談社現代新書
面白かった。ノイマンだけじゃない、天才たちのやり取りから目が離せなくて一気読み。目くるめく人間模様。
ノイマンはもちろんのこと、原子核物理の分野で活躍した偉人達、ニールス・ボーアハイゼンベルクアインシュタイン・・・物理の教科書で目にしただけだったのに、そんな彼らが生き生きと動き出して、読んでいて気持ちが良かった。アラン・チューリングも気になる!!
皆頭の回転が速すぎ。問題解くスピード、「ようやく私の次に計算の早い機会ができた」こんなのアリ?
ハンガリーの上流家庭の英才教育、ノイマンはこれにピタリとはまった。それにしても、20世紀初頭のブダペストギムナジウムってどういう教育をしていたんだろう、天才の輩出され方、凄くないか?マンハッタン計画に中心的に携わった4人がみなハンガリー人。ノイマン、ユージン・ウィーグナー、レオ・シラード、エドワード・テラー。
アメリカが分かりやすく看板教授を高給で引き抜く、引き抜き合戦の様子も面白かった。まるでビリー・ワイルダーの映画を見ているようにテンポよく動いていく。
しかし、戦争は萌芽的な技術を一気に実用化まで持っていく絶大な加速装置ということも読み取れ、複雑な気分になる。
原爆投下のロジックづくりは英国首相、チャーチルノイマン凄いけど、チャーチルも、、、