Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

食神

チャウ・シンチー=監督,1996年香港
チャウ・シンチーカレン・モク(莫文蔚),ン・マンタ(呉孟達)など。

学生時代にチェックしていて観そびれていて,この度自宅映画祭で友人が持ってきてくれたもの。私と同年代の,その友人もわざわざレンタル落ちのDVDを買ったのだとか。そうしちゃう気持ち,わかるわかる。
香港映画が一番輝いていた時期の,勢いだけで何でもありの,しかしたまらなく惹かれる作品。シクサーン!とテンション高くいってみよう!!無駄に熱い映画で,随所で指さして笑う。なんでもかんでも大袈裟大味で,しかしここまで徹底的にまじめにやられると最後は感涙,という寸法である。
料理がたくさん出てくる。食神決定の料理対決シーンの料理は,それはそれはおいしそうで。しかし屋台の料理は旨いのか不味いのかわからないところもポイント(笑)。
で,関係ないじゃん!とツッコミつつも,少林寺での修業が重要な役割を果たしている。なんなのこれ~(笑)。
チャウ・シンチーも良かったけどカレン・モク(莫文蔚)良かった〜!「あ~この女優さん絶対観たことある!!!」と思ったら最後に素の顔で出てきた。
そう,カレン・モクは美しくスタイリッシュなことで有名な女優なのに特殊メイクで顔を変形させて登場。屋台の女主人役。それも客にヤクザが多い地区のハードな屋台を切り盛りしている。しかも凶器(包丁)を素手で受け止めたりと,けんかが大層強い。日本の美人女優でここまで体を張ってコメディエンヌになりきれる人はそういないだろう。香港の女優さんには感激させられっぱなし。