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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

文系と理系はなぜ分かれたのか

隠岐さや香=著,星海社新書
タイトルの「なぜ分かれたのか」という答えは最後まで読んでも出てこないので,これを期待して読むと「何言ってんのか全然わかんない」状態になると思う.しかし,大事なことは,過度に単純化しないこと.著者の潔い態度は好感が持てた.歴史の流れを丹念に追い,(文理)複線化⇒統一化⇒複線化・・・とモヤモヤした状態を抱えながら進むこと.これができるのは(AIじゃなくて)人間の特性だから.
「学問は現実の対象に近づくほど,不可避の政治性を帯びる」この文言.シビれた.
隠岐さんをGoogleで検索すると「隠岐さや香 左翼」と出るのも興味深い.そうなの?!