Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

演劇1、演劇2

想田和弘=監督
そんなこんなで衝動買いしたDVD。観察映画、という新しいジャンルを確立した想田監督。私も観察大好きなので。
ペルソナの話。不登校の子が「いい子を演じるのに疲れちゃいました」というと、平田オリザさんは「そんなところで『演じる』などと軽々しく言うんじゃない」と怒るそうだ。
生きることと演じることは不可分で、仮面を被っているというけれど、玉ねぎの皮みたいなものでどこまで剥いても本質に突き当たることはなく、その皮(仮面)こそが自分そのものだと。人は時と場合に応じて様々な仮面を被っているのだと。多分、他の平田オリザさんの著書にも書いてあったことだけど、演劇ってやっぱり深いなあ。
その他「芝居を見て元気になってほしいなど、全く思っていませんから」「滅びゆく物を愛情を持って描くのが、チェーホフ以来の演劇界の伝統」とかですね、ぐっとくる台詞を次々と口にされるので、ますます平田さん惚れ込みますです。