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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

戦後行政の構造とディレンマ 予防接種行政の変遷

手塚洋輔=著、藤原書店
何を隠そう「暮しの手帖」第1世紀号(1948-1969)を暗記するほど読み込んでいた私としては、「戦後」ってめっちゃ身近。戦後行政ってだけでアガるが、どこまで歴史を遡るんだろうと手にとってみた。
予防接種行政がテーマで、「集団接種」と「任意接種」の間で揺れ動いている。副作用で訴えられると任意になる、というように手のひらを返したように変わっていく。(うちの子たちの年齢だと、日本脳炎の接種が猫の目のように変わった。親もついてくの大変だった。)根底には、国として伝染病をどこまで予防(撲滅?)したいか、というポリシーがあるべきなのだけれども、日本にはそれがあるのかな?パターナリズムと言われても、ここまでは最低限守ります!という線を何処かで明確にしないと。