8月初めの土日,富士山に登ってきた.カエサル流?に事実だけ書くと,以下の様な行程だった.
22時:5合目より登山開始→24時:7合目→翌3時:8.5合目→4時30分:頂上.
4時45分:ご来光!!
5時45分:下山開始→10時15分:五合目.
しかし,やはり富士は日本一の山.大変だった.
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富士山には,以前から登ってみたいと思っていたので,夫から一緒に登らない?と話があった時は二つ返事でOKしてしまった.なぜ登ってみたいと思っていたかというと,日本に来る留学生がいとも簡単に登っているのに,日本に生まれて育った私が登っていないのは恥ずかしいなあ,とそのくらいの理由.そのくらい,といっても結構大きくて,日本に数ヶ月しか滞在しない学生や,職場のポスドクさん(激務のはずなのに,勿論トレーニングもしていないのに)が皆,と言っていいほど登っているのだった.かように日本の強烈なアイコンである富士山.一度くらい登っておかないと外国人に日本を語れない,とは言い過ぎか.登山などあまり好きではない私が,こういう理由で登る気になるのだから,やっぱりすごいんだと思う,富士山.
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夫が提案したプランは,吉田ルート.五合目までバスで行って土曜日の夜10時に登り始め,ご来光を見て下ってくるというもの.同行者は夫の高校の同級生が二人.勿論私は初対面である.仕事でだって徹夜したことがないのに(というかここ数年はどんなにテンパッてても無理…)寝ないで登って下りてくるなんて,冷静に考えれば無謀だが,なんとなく何とかなりそうな気配がしたので,当日までよく考えず.
面倒なのが登山の装備の準備.それが,便利なもので富士登山パックで一式レンタルしてくれる店が,富士急ハイランドにあるという.それもなんとかなるさ感を後押ししてくれた.私が準備するものは帽子とセーターと靴下のみ.
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当日,山形からやってくる夫と新宿で落ち合ってバスで富士急ハイランド.レンタル用品店ではダル〜いサンダル姿から颯爽としたニワカ山ガールに変身して荷物を預け,夫とともに五合目バスに乗る.道中,夕食は景気づけで鰻(笑).
五合目のロッジで午後6時くらいから10時前まで仮眠.こんな時間に眠れる奴がどこにいるかと思ったけど,私は日頃の疲れのせいか,結構ぐっすりと眠ってしまった.
10時には約束していた夫の同級生さんたち(MくんとKくん)と合流し,登り始める.最初こそハイキング気分だったが,8合目過ぎでMくんとKくんとのパーティー形成は諦めて,夫と二人黙々と登る.会話のネタがないわけではない.余裕がなくて,しゃべると倒れそうだったからだ.登りは夜だったため,周りの景色など見なくても大丈夫だったが登山道はゴツゴツの岩だらけ.1mの大きさの岩をよじ登るところもあり,心のなかでは弱音を吐きまくっていた.
何とか,予定時刻に頂上についた.ご来光も,見られて嬉しいというよりは,やっとこの苦行から開放されるという嬉しさでいっぱいだった.
しかし,下山が辛かった…どのくらい辛かったかというと,足が痛くて痛くて切り落としたくなるくらい(!).足が痛いというのはどういうことかというと,足の付根と膝と,足首と足の裏全体が全て痛いということ.こんなことは生まれて初めてだった.長い長い下山道...ブルドーザーや馬が時々行き交うのを横目で見ながら,「仮病使ったら乗せてくれるかな?」と100万回くらい思ったことはナイショ. ちなみに,五合目⇔六合目は馬も移動手段の一つでパッカパッカとゆったり歩いていた馬さん,優雅で素敵だったわ.
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振り返って見ると一番の思い出は,8.5合目の山小屋で飲んだお味噌汁と甘酒!そして頂上で飲んだお汁粉!お汁粉なんかインスタントなのに,こんなに美味しいの?すみません,食べ物のことしか記憶にないです.