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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

キャパの十字架

沢木耕太郎=著,文藝春秋
一気に読了。面白い。ミステリーなので内容については詳しく書かないでおく。ゲルダの苗字が「タロー」なのは岡本太郎から、というところが面白かった。
21世紀になって沢木さんから少し遠ざかってたけど、相変わらずの、カッコ良いくせに嫌味じゃない、上品で前向きで爽やかでキリリとした文章。淡々としてるのにドラマチック。どうやったらこんな文が書けるんだろう。やっぱり書いて書いて削ぎ落とす→また書く→削ぎ落とすという作業が秀逸なのかしら。沢木さん、かっこよすぎてズルい。思わず「一生ついていきます」と言いたくなるわよ。