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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

育休世代のジレンマ

中野円佳=著,光文社新書
私は育休世代というには年いってるが,共感しすぎて言葉が出ない.
出産すると責任ある仕事を任せてもらえない・・・構造的にもそうだし,母親側も「短時間勤務でそんなおこがましいこと言い出せません」みたいな負い目がある.この両者を変えていくこと.
自分の場合も反省することしきりで,単身赴任する前は典型的マミートラック型で,働き方を切り替えた5年前から,長時間勤務=仕事面白い!,だもんなぁ.うちの業界はつい24時間仕事しちゃう(そうじゃないと面白くない),それをやっぱり変えないと,なんだよなあ.
私の場合恵まれていたと思うのは,マミートラック型でも揶揄されることがなかったこと(もちろん自分自身の葛藤はものすごくあるが),かつ,その働き方を自分の意志で切り替えられたこと.敗者(←というのも失礼だが)復活を自分の好ましいタイミングで果たせるのが大事.一度マミートラックに乗ってしまうとその後は決して本流に戻れないのが,今の日本での大きな問題だと思う.
改善策として思ったのが,まず新卒一括採用をやめること,就職が年齢で制限されないこと.たとえば子育てを終えたら,大卒直後と同じ扱いで就職できるとか.(どうせ,私たちの世代は75歳まで社会人として働くに決まってるんだから,実年齢なんて大きなファクターじゃなくなってるよ!)
もちろん長時間労働という働き方を変えることは最も重要.日本人は「仕事が好き」ってオーラを出さないと仕事をしてはいけない!と思っている人が多すぎる(特に男性).皆がそうである必要はないよ!仕事が嫌いで一刻も早く帰りたいっす,という人もイキイキできる職場にしないとね.仕事なんて小学生の宿題と一緒で,やることやったらさっさと遊ぼうぜ,という価値観が浸透すれば男性はメッチャ変わると思う.とりあえず,私も毎日早く帰ろっと.