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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

沈まぬ太陽(一)〜(五)

山崎豊子=著,新潮文庫
相変わらずの妥協のない筆致の山崎豊子.面白かった.
ただし,「華麗なる一族」「二つの祖国」「大地の子」などとは違い,主人公が複数いる群像劇なので,迫力は落ちるかな.もちろん,組合活動でやるべきことをやったらアカとみなされて,不当な配置換えでカラチ,テヘラン,ナイロビと追いやられた恩地を軸に回っていくのではあるが.
国営航空会社の腐敗,高級官僚との癒着.これ,事実だったとしたら開いた口が塞がらない.さすがに今はこんな会社ないだろうなあ.