Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

おおかみこどもの雨と雪

細田守=監督,2012年日本
サマーウォーズ」のなんとも言えない高揚感が好きだったので,ちょっと期待してみた.
各方面の評価はすごく高いんだけど,正直に書くと私はこの映画あまり好きではない.私にはファンタジーを解する力がないのだ.
もちろん私も人の親なので「母として何もしてやってない」感はリアルに持ってるし,子供時代はほんの一瞬であり旅立ち(独り立ち)はあっという間なんだからそれまで濃密に過ごそう,というメッセージはよく分かる.
しかし,しかしだよ.(「崖の上のポニョ」でも思ったけど)リアルなくせに設定がぶっ飛んでるので消化不良.たとえば,シングルで年子(それもおおかみこども)を育てるお母さんが体力ありすぎ.年子の子どもに食べさせて着させて散歩させるだけでも普通倒れる,なのに,家はわりと片付いてるし,仕事していないのにお金には困ってないし(貯金取り崩し生活といっても,精神的に荒むよ?),子育ての本を読む余裕はあるし.なんか違和感あったな.子どもたちに予防接種とか,そういうリアリティあふれる話題が出てくるにもかかわらず,それとバランス悪すぎて気になるというか.畑仕事のシーンでも,「熱中症になるなあ」,「日焼けするなあ」とかあらぬ心配ばかりで気を取られて・・・.

こんな感想で本当にすみません.