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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

ステキな金縛り

三谷幸喜=監督,2011年日本(フジテレビ他)

なかなか面白かった.三谷さんの映画の特徴は,登場人物が揃いも揃って変人なところ.噛み合わない感じが絶妙なのだ.ただ一人マトモだったのは宝生エミの恋人役をやった男(木下隆行さん.この人は初めて見た).マトモだと逆に浮くってどういうコト?!
キャストは超豪華で,しかも同窓会状態のいつものメンバーなのだけれど,佐藤浩市とか篠原涼子とか梶原善とかがチョイ役でしかも変人役.中井貴一のヘンテコぶりに至っては,あの二枚目で鳴らした佐田啓二(父)が見たら泣くぜ(笑)
深津絵里さんは現在活躍している日本女優で一番好き.「(ハル)」でチェックして以来,15年くらいになるが年を取らない感じが不思議だ.
年齢不詳といえば西田敏行さん.良かった.声で得をしている.物悲しくて,なのに笑える声なの(スミマセン).
この映画は三谷さんの監督5作目だそう.実は,今までで一番面白かった.やっと映画らしくなったと言うべきだろうか.今までは,やっぱり演劇的要素が強すぎて,東京サンシャインボーイズ時代の作品とついつい比べてしまって不満を抱いていたので,その比較をしなくなったら安心して観られたって感じかな.そもそも,映画と演劇はぜんぜん違う表現方法なので比較する方が間違っているのだけれど….