Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

種の起源(上)(下)

チャールズ ダーウィン (著), 渡辺 政隆 (翻訳) ,光文社古典新訳文庫
種の起源」,いままで何度か読もうと思ったけど,そのたびに挫折.
渡辺政隆さん大大好きなので「これなら読めるかな〜」と思って衝動買い.
読了(100514)
「過去を振り返ってみる限り、今の姿をそのまま変えずに遠い未来まで子孫を残す現世種は一つもいないと推論してもよいだろう。現世種のうちで、何らかの種類の子孫をはるか遠い未来まで残せるのはごく少数だろう。」(下、p.402)
なんと深い、達観の境地。これが19世紀に書かれたことばなのだ。驚かずにはいられない。涙が出そうになる。人類はこれからどうなるのか。持続可能な発展を目指すという名の下に私(たち)は仕事をしてるけれど、人間の頭脳を持ってして想像できるのは数十年、百歩譲って数百年だ。地球の悠久の歴史の中で、人間はなんと無力なことか。いや、否定の意味ではなく、前向きに言っているのだが。