Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

9000万人は何を飲んだか―疑惑の保健薬=0とマイナス

高橋晄正(著),医事薬業新報社 (1970)
自宅の書庫で偶然見つけた.私の中ではかなり有名な故・高橋晄正先生の著.「飲んだ,効いた,治った」の経験知が幅を利かせていた昭和40年ごろまで日本の医学薬学界に対する告発の書.たしかにフィッシャーの二重盲検法なんて今でも一般の人はなじみがない.
無駄なものにはびた一文払いたくない私としては,薬の効用の定量評価にもっとお金と意識を向けるべきと思う.
で,個人的な感想としては,いまさらではあるが「病は気から,って本当なのね(しみじみ)」.
「人間には何もしなくても病気を治す力がある,それを助けるのが医者であり薬だ」というところに,深く感じ入った.