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タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

チェザーレ・ボルジア あるいは優雅なる冷徹

塩野七生=著,新潮文庫
20180105読了.かなり時間がかかった.
ルネッサンス期にイタリア統一を志した男の物語.結局統一は成し遂げられずだった.
一つ一つのエピソードが地味で,人物や前後関係などよく覚えられなかった.世界史に詳しくない私にとっては知っている名前はマキアベリしか出てこなかった!貸してくれた友人「この本,ぜんっぜん面白くないっすよ」なるほど,その通りかもしれない,しかし巻末の沢木耕太郎の解説を読めただけでも良かった.解説は昭和57年に書かれており,沢木の文章もなんだか青い.塩野さんのチェーザレ愛が分かった,ということを書いている.
こういう,少々有名な人びとが歴史を紡いできたということ,そこに光を当てることもまた重要だと思う.