Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

俺たちに明日はない

アーサー・ペン=監督,1967年米国(Warner)
"Bonnie and Clyde".これを真似してインド映画”Bunti aur Bubli”が作られた,と聞いていたので,その一点でずっと観たかったのだけど.監督のアーサー・ペンは「奇跡の人」見たけど凡庸でつまんなかったから,これもちょっと遠慮しちゃおうかな,という理由でズルズルしていて今になってようやっと.
アメリカン・ニューシネマの中でもかなり初期のだった,とは知らなかった.20代の頃見た「明日に向かって撃て」と似たような映画と思ってたら,違った.「明日に〜」は「雨にぬれても」というテーマ曲がのほほんとしていて平和だった.これは,かなり陰鬱で悲惨かなあ.自分の彼氏がカッコイイ銀行強盗,イカス!でもそれに酔ってる時間はほんの一瞬で,すぐに現実に向き合っちゃうBonnie.強盗稼業に成り行きで引きこまれてしまった女(Clydeの兄の妻)の真っ当な声が大きくて,そこでもまた現実に引き戻されちゃうんだよね.
でも,この歳になってアメリカン・ニューシネマの面白さがようやくわかってきた.これまでアメリカが作ってきた映画と180度以上違うテイスト.公開当時,衝撃だっただろうなあ.このことから想像するだけでも,60年代のアメリカが激動の中にあったってのが手に取るように分かる.
この手の話って,最後に必ず蜂の巣になって終わるのよね.アメリカって,どうして人々が普通に機関銃持ってるんだろう.1930年代の設定だけど,銃のスペックだけはやたらに高い印象.
そして,もう一点,ウォーレン・ベイティシャーリー・マクレーンの弟ってことも驚き(Webってこんなことも簡単に調べられるからマジ便利っすね).似てない・・・