Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

Paris (3)

まともに学会の話。

今回の学会は、疫学と曝露という日本ではあまりポピュラーでない分野の学会。私も初参加。しかしその割には大収穫。来年はアメリカで開催されるようだ、万難を排して出たい。

参加者は、女性が半分以上というのも初めてだった。今まで女性率1割、高くて2割程度の学会しか出たことなかったので、華やかだった。

とにかくいろんな人と話すのを心がけた。東アジア系では台湾人が40人、中国人が20人、韓国人が30人、日本人は10人程度か。東アジアっぽい顔を見たら、ほとんどが中国語をしゃべっていた。中国語でも話しかけてみる。案の定反応はとてもよい。とくに台湾人は日本に対して親近感があるので、ランチタイムには研究の話以外に、アニメ、テレビドラマ、日本の観光地(北海道とか、長崎とか)の話題で異常に盛り上がる。

参加者は米国人が3割、つまりこれだけ多いと会場中(ディスカッション中)がアメリカ英語で席巻されることになる。あまり感じのいいものではないが、相手が理解できるか否かにかかわらずとにかく早口でまくし立てるのはさすがに米国人。フランス人のたどたどしい英語にはとても好感が持てた。ただし、非常に聞き取りにくい。私も2日目くらいから頭をムリヤリ英語モードにして、テンションを上げまくって喋りまくり。がんばって、米国人の発表に手を上げて質問できた。相手の話をさえぎってこちらの言いたいことを言うなど、私もだいぶ面の皮が厚くなってきた。この世界に入って(修士のときから数えて)10年、ようやく「私も研究者?」と思えた(今までは何だったのだ?)。50枚持っていった名刺もほとんどなくなった。自分の発表(ポスター)もまずまずの盛況。

しかし、疫学って、日本ではほとんど認識されていない。現時点でも世界にかなり遅れを取っている。まずいのではないだろうか(調査研究はとてもお金がかかるのが、政府が金を出さないので出来ない状況。本当に由々しいぞ)。