Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

白河桃子の「“キャリモテ”の時代」 に思う

【第3回】“モテ”と“キャリア”の歴史その2
“負け犬世代”は男に期待しすぎた
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20060825/108657/

例えばこれ↑を読んで欲しい.
すごく的を射たことを言っており,快哉を叫ぶ箇所も多いのに,なぜかコメントは男性からの非難の嵐(すっごい荒れ方).この乖離はなぜ?非常に興味深く,私的に分析してみた.

残念ながら,白河氏が40代未婚女性であるところに非難が集中している.それは関係ないでしょ?

しかし,たしかに,男性からの声にも頷けるものがある.

文章のテクニック的な問題は以下の2点に集約されるだろう.
・白河氏の比喩の不適切さ,二分法の多用
・キャリア女性が世の中の女性の大半であるかのような書き方をはじめとする,「ごく一部の人に当てはまる事項がすぐにでもスタンダードになる」と考えているようはお気楽っぽい文体

また,間接的に白河氏個人を非難することになるかもしれないけど,敢えて書くと,「実際に子どもを育て,パートナーとの駆け引き(仕事と家事の折り合いをお互いどうつけるかってこと)を体験されていなくて,机上の空論に走っている」,と思わざるを得ない内容もあった.「子ども産んで育ててみてから書いてよね」という反論も女性側からはあろう.理想論を高級レストランで同じような立場の女性(高給取り,独身)とお気楽に話しているような印象がある,との男性からのコメントには同感.

でも,全体としてはとてもいいことを言っている!酒井順子しかり,きちんと評価されるべきだろう.

え,子育てキャリア女性からの意見がないのはなぜかって?もちろん意見を発信することに費やす時間がないのですよ.ネット上に発する意見だとしても「論旨を十分に固め」「十分に文章を練ってから」なんて,ぜ〜〜〜ったい,できませんわ.