Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

少子社会日本

山田 昌弘 (著) ,岩波書店 (2007/04)

この間読んだ同じ著者の「希望格差社会」より,ずっとずっと共感が持てた.
その理由は,「多くの女性が『仕事を続けたいから結婚しない』などとは絶対考えるはずがない(あとがきより引用)」という,この動かしがたい事実をきちんと書き込んでいるから.そう,多くの女性は続けたくない仕事についていて,そのような仕事しかない,という事実の重み.それを「御用学者」だと思っていた山田先生がきちんと書いている.そのような人々に対する施策が必要なのだと.少し感動した.
実は,「子どもが減って何が悪いか」「反社会学講座」と根底部分では問題が共通していて,解決策が1本の線に集約されているのではないか?こう感じることができたのも収穫だった.