Being on the Road ! in Hatena

タイトルは沢木耕太郎「深夜特急」トルコ編の「禅とは,途上にあること」という台詞から.

指数・対数のはなし 異世界数学への旅案内(新装版)

森毅=著,東京図書
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4489007264/250-9581624-4410663?v=glance&n=465392

いやあ,面白かった.
この本に高校生のときに出会って,味わい楽しみながら読めば,きっと数学物理の成績はピカイチだったんだろうと思う.そして,大学の数学,物理もこのポジティブな見方をもち続けていれば,「不可」なんて取らなかったんだろうなあ.(大学の物理や数学は何一つ分かった気がしなかった.惜しいことをしたものだ.)

秀逸なのは各章の表題と副題で,とくに
「回転と波 sin,cosも指数公式で間に合う」
は,そのとおり!内容もこの期に及んではじめて理解したぞ.
「振動の解析 同じ方程式なら同じ現象」
は,ファインマンの言葉をうまく引用していた.私もばねの振動運動と,電気回路の相似性を初めて理解した.本当に,私は今まで何を考えて生きてきていたのだろう・・・

イラストも数学くさくなくて,オシャレだった.

数学って,人間くさくてどろどろして,病み付きになる世界だということを教えてくれた.東京図書は,教科書の出版社ということで少しアレルギーがあったが,こんな素敵な本も出している.貸してくれた職場の同僚のGさんに感謝だ(買えよ!).