是枝裕和＝監督、2017年日本
福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、市川実日子
是枝裕和監督作品コンプリート計画進行中。
人を信じるということは、どういうことなのだろうか。弁護士・重森（福山）が真実に向き合おうと本気になるが、殺人容疑者の三隅（役所）に翻弄され、大変難しい弁護となる・・・・そこに被害者の娘（広瀬）の意外な証言が加わって、さてどうなる？？
結局真相は藪の中。というか、真相は分かっているかもしれないけど、三隅の語る言葉は虚言っぽくもあり、その割にはめっちゃくちゃリアル。人間の一筋縄ではいかぬ奥深さが濃厚に詰まっていて、私の息も詰まりそうだった。
裁判って深い。結局、誰が誰をさばいているのか？誰に何を向き合わせようとしているのか？勝つための戦術やスキルがあるのは分かる。しかし、結局真実とは別だとしたら、その真実とは？
量刑の考え方について、「怨恨があれば、殺意を抱くのはやむなし」なので叙情酌量の余地あり。しかし、「強盗は、単に金欲しさ、身勝手だ」となる。同じ殺人なのに・・・ってところ、なるほどと思った。
そして、社会が犯罪者を作りだしている部分もある。特に炭鉱労働者はそうだったと。この言葉と妙に重なる、リアルな留萌の風景。
ということでこれも、先日の「新聞記者」と同様、続きがめっちゃ気になる作品。良かった。
